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bQ3600
平成14年10月号00
00東京都ラベル印刷協同組合
00111-0051 東京都台東区蔵前4-16-4
編集:広報・情報システム委員会00
TEL(3866)4561 FAX (5821)644300


ラベルニュースbQ36号 メニュー
●渡邉正一理事長に聞く
 組合の原点は『相互扶助精神』
●業界短信
 
●第14回世界ラベルコンテスト開催
 日本から8社が入賞
●連載bQ9 健康が一番
 『デング熱とは』
●第5回ラベル関連ミニ機材展
 11月9日(土)東商センター
●なるほど・ざ・新製品
 第78回『光文堂』




渡邉正一理事長に聞く
組合の原点は『相互扶助精神』

--- ここ最近、協同組合を取り巻く環境が大きく変化して、協同組合のあり方が問われていますが、そこで今回は協同組合というものについて、理事長にお伺いしたいと思っています。

渡邉 当組合も昭和41年の9月に設立されて以来、すでに36年を経過した訳ですが、当時とは組合を取り巻く環境が大きく変わっています。
設立当時はセルフラベル特許というものがあり、高度経済成長にも支えられて、業界が急激に成長した時代でもありました。

自助努力だけではおのずと限界が
同じ立場の中小企業が助け合う事

--- 国の施策も近代化促進法に基づいて、構造改善事業を推し進め、この業界も第一次構造改善事業に始まって、第四次構造改善事業まで実施しましたが、今度は経営革新支援法になって、これまでの業界団体への支援から、個々の企業への支援へと大きく方向転換されました。

渡邉 つまり180度国の施策が転換された訳で組合の活動方針も、大きく方向転換せざるを得なくなったということです。そもそも協同組合とは『中小企業等協同組合法』という法律に基づき、弱い立場にある中小企業が団結してさまざまな事業を行って地位の向上に努めようといういわば『相互扶助の精神』がその原点です。
中小企業が厳しい環境を乗り越えて、新たな発展をしていくためには、個々の企業の自助努力が大切ですが、個々の能力にはおのずと限界があり、そのために同じような立場にある中小企業者同士で組合を作り、お互いに協力・助け合い、事業経営を充実・強化していくことが最も効果的だといわれています。

--- 時々、組合は何のメリットがあるのかと聞かれる時がありますが、その時は、私はいつもそれは社長の参画次第ですよと答えているんです。

渡邉 まさにその通りですね。組合にはもともとメリットがあるのではなく、組合員が協同で様々な事業実施していく上で、そこに必然的にメリットが生まれてくるものなのです。ですから、初めにメリットありきではないんです。この辺を誤解している方が残念ながら時々いらっしゃいますね。

--- 以前にもある組合員さんにお話を聞きましたが、組合に入っていても何のメリットもないと言うんです。よく聞いてみると、会合にまったく出たことがないというんです。非常に残念でしたね。せっかく縁あって組合に入って戴いたのに、組合のメリットを享受することなく、脱退されてしまったんですから。

渡邉 これは我々執行部にも責任の一端はあると思いますよ。組合脱退の意思表示をする前に、そうした組合のメリットを啓蒙していくのが我々の責任でもありますから。

--- これとは逆に、先日の支部会に久しぶりに出席されたある支部員さんは、こうして腹を割って話が出来るのは組合だけ。一人でやっていると情報も入ってこないし、紙屋さんからの情報は一方的だし、やはり今日出席して本当に良かったと語っていたのが印象的でした。

渡邉 全員がそうなってくれるといいんですがね。組合員のニーズがどこにあるのかを常に把握することも大事ですね。
技術研修会はその点、毎回参加者の多い事業の一つですね。やはり技術についての情報が、いちばんニーズがあるということになりますね。これは昔から変わりませんね。

--- よく他の印刷関係の組合の人から、技術というのは他人には教えないものだが、シール業界はよく技術研修会をやるのでびっくりしているという話を聞きます。

渡邉 そういえば一般印刷の組合で、印刷機を使って研修会をという話は聞いたことがないね。この点は他の組合と大きく違う点だ。
ベタ刷りの講習会なんかこれまで何回やったか分からない。中にはいつまでベタ刷りの講習会をやっているんだという声もあったが、やはりシール印刷はベタ刷りがネックでもあるから、やはりベタ刷りの講習会をという声が多いのは確かです。

自分達の組合だという誇りと自覚を
時代変わっても原点を見失わずに

--- 現在全国にはうちと同じような事業協同組合は27000組合あるそうです。そのうち東京に約2000組合あります。業種はあらゆる業種に亘っており、組合のない業界はないようです。ほぼ毎月のように、新しい組合が設立されています。つまり組合は必然的に生まれたものと言ってもいいのでは。必要と感じたからこそ、みんなが集まって設立した訳で、無理やり作らされたものではないんですね。

渡邉 そこが一番大事なことだと思います。つまり自分たちの意思で設立して、そして自分たちの意思で加入した訳ですから、この辺を再認識して欲しいです。自分たちの組合なんだという意識をもっと持って欲しいと思います。

--- もっと積極的に組合を活用していただけるとうれしいですね。中にはこんな印刷はどこがやっているのか、産廃処理業者を教えて欲しい、ISOについて知りたい等々、実にさまざまなことを組合事務局に、その都度問い合わせてくる組合員もいらっしゃいます。

渡邉 とは言っても、やはり組合自体も大きく変わらなくてはならないと思います。組合員のニーズも昔とは大きく様変わりしていますし、組合員自体も代替わりが進んで若返ってきていますから。
青年部も活発に活動していますが、こうした若い人たちの意見を聞きながらこれからの組合運営を考えていかなければと思います。

--- それは確かですね。5年後、10年後には間違いなく今の青年部の人達が親組合の役員になっている訳ですから。特にIT化、ネット化などと言っても、これはもう若い人達に任せるしかありません。

渡邉 ただ、組合の原点である『相互扶助の精神』というのは、時代が変わってもこれは永久に変わらないと思います。ですからその原点を踏まえながら、時代にマッチした組合事業を、時代にマッチした方法で運営していってもらいたいと思います。

--- 11月9日に開催するラベル関連ミニ機材展も今回で5回目を迎えますが、これも組合員や協賛会のニーズで生まれたものです。
大きな展示会は沢山あるけれど、会場まで行くのが面倒くさい、平日は行っていられない、会場が大きすぎて本当に見たいものが見れないといった声から、ラベル関連だけの展示で、近場でしかも土曜日に開催するということで、いまや恒例行事になりました。

渡邉 協賛会からも、大きな展示会にはない、手作り展示会で、来場者の100%がお客さんですから即成約に結びつくし、お客さんとゆっくりと話もできると大変に喜んでもらっているようです。

--- 初めて開催した時には、本当に出展者が集まるのか、来場者があるのかと心配でしたが、ふたを開けてみるとすべて杞憂に終わりました。結局は毎回開催して欲しいという声が多く、今回で第5回になりました。
今では他の協組も追随して開催しているところもありますが、こういうことを真似されるというのは大いに結構ですね。

渡邉 協同組合の存在意義そのものは、今も昔も変わっていないと思います。ただ、業界を取り巻く環境が激変していますので、組合運営そのものを根本的に見直すことが迫られているのだと思います。

--- 具体的にはどういうことでしょうか。

渡邉 先ほども言いましたが、組合を取り巻く環境がいかに変わろうとも、協同組合の基本精神は変わることはありません。小規模・零細企業がどんなにがんばっても出来ることは限られています。
しかし、これが協同組合という組織になれば、経営を強化していくことができます。まさに数のメリットです。共同購入・共同購買がそのいい例だと思います。

--- 役員の方々は本当に大変ですよね。

渡邉 役員の方々には本当に頭が下がります。ほとんどの方が自分で機械を動かしたり、営業に回っていらっしゃる訳ですから、その仕事を終えて、理事会や委員会に駆けつけて下さる姿を見ると、本当に感謝の念でいっぱいです。
ぜひこの紙面を通して、一般の組合員の方々も、自分達の組合だという誇りと自覚を持っていただければと思います。また、組合へのご要望やご意見は、支部会へ出席されて述べていただければ幸いです。



第14回世界ラベルコンテスト開催される
日本から8社が入賞

9月9日シカゴで行われた第14回世界ラベルコンテストで、日本から出品された8社が見事入賞しました。
入賞作品は下記の通り。

フレキソ線画  進和ラベル印刷(東北)

レタープレス線画  中越シール印刷(正札)

レタープレス色分解  三協タックラベル(東北)

オフセット色分解  精英堂印刷(東北)

レタープレス 酒・ワイン  京都シールレーベル( 京都)

レタープレス ワイン・酒  中国シール印刷(大阪)

レタープレス 化粧品  サトー北上工場(東北)

タック紙以外の材料  友功社(正札)



第5回ラベル関連ミニ機材展
18社のうち、7社が新規出展!
11月9日(土) 東商センター

「第5回ラベル関連ミニ機材展」は、11月9日(土)に、台東区柳橋の「東商センター」3階展示場にて開催されるが、9月末現在で出展者は17社となっており、その展示内容も最近のデジタル化、コンピュータ化を反映したものとなりました。

開催概要は次の通り。

◆日時
 平成14年11月9日(土) 午前10時〜午後4時まで

◆会場
 東商センター 台東区柳橋2−1−9
 JR・都営地下鉄「浅草橋」駅下車徒歩5分

 ※入場は無料・どなたでも見学できます。




出展社と主な出展予定は次の通りです。

日清紡績
 合成紙『ピーチコート』

恩田製作所
 ラベルプリンター連動ラミネート抜き機「OPM‐LC」

タカノ機械製作所
 オンデマンド印刷機 廃液処理機

村田金箔
 ホットスタンピングホイル PTP転写蒸着タック紙 関連副資材

三條機械製作所
 印刷機械カタログ  ロータリーダイ フレキシブルダイ

リンテック
 ゼブラプリンターLVIP 製品各種

創風システム
 シール印刷業務支援システム シール印刷見積支援システム 原材料管理(棚卸、入出庫管理システム)

東北リコー
 ラベルプリンター「IP48winC‐600」他各種プリンター

大日本インキ化学工業
 環境対応型PET製品 静電気抑制「パチカット」

三和技研
 オートカッター  PT‐270Tα 小型巻替巻締機 MKS‐180ST

ヒ ロ
 インプレッサV ポッティングキット

日本エス・アンド・エイチ
 立体ラベル関連製品(自動車・家電用を主に)

光文堂東京支社
 マイクロカラーSL ツボクリーン ローラークリーン

丸伸製作所
 新素材を含む各種刃材の展示 ゼンマイ刃による段差加工サンプル 変型刃型、精密刃型

フジコピアン
 のり剤なしの新機能フィルム『フィックスフィルム』 夜光フィルム 不織布『タイベック』

CJPテクノロジー
 小型ラベルプリンター「デルソル」 携帯型ラベルプリンター「QL320」その他ラベルプリンター

ダイニック
 ラベル用印字リボン及び媒体

オートニクス
 ラベルプリンター バーコードプリンター 4色カラープリンター



業界短信

・池田印刷鰍ェ社長交代

池田印刷鰍ヘ、9月1日より新社長に袖山博之氏が就任し、池田俊平氏は代表取締役会長に就任しました。

・日清紡績が協賛会加入

日清紡績蒲m紙営業部が、9月1日より協賛会に加入いたしました。
洋紙営業部は、合成紙『ピーチコート』の販売部門。
住所=中央区日本橋人形町2−31−11
電話=(5695)8931

・ヤマックス東京事業本部が移転

ヤマッス鞄結梹幕ニ本部は、このほど左記に移転しました。
住所=台東区台東2−12−9
電話=(3834)4481



連載bQ9 健康が一番
『デング熱とは』

日本では馴染みのない名前の感染症ですが、マラリアと同様にアジアや太平洋諸島など熱帯亜熱帯地域に広く分布するウィルスによって引き起こされる感染症です。
デング熱は流行する地域全体で年間数十万人の患者が発生しており、昨年は広い地域で爆発的な流行が頻発しました。
マラリアと異なり、デング熱を媒介する蚊(ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ)は、空き缶などにたまった水や竹の切り株にたまった水でも発生するために、都会で流行することも多く、ある意味ではマラリアよりも感染する危険性は高いと言えます。

感染源は

デング熱ウィルスを保有している蚊に吸血することにより感染します。例年8月に発症のピークを迎えるが、雨季が本格化するにつれ患者数が増える傾向にある。地球温暖化により、媒介化の生息域が北上、拡大している。

症状は

3〜15日、通常5〜6日の潜伏期(蚊に刺されてからウィルスが体内で増えるまでの期間)を経て、突然の発熱で始まる熱は38度から40度程度で、5〜7日間持続し、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹を伴います。この発信は風疹と同じような小さな斑点で痒みや痛みはありません。また軽い皮下出血が足腿部、脇下、手のひらに発熱期の最後や解熱後に現れます。

治療方法は

一般に対処療法だけで特効薬はありませんが、特別な治療を行わなくても軽症で済むケースが多く、死亡率は1%以下であると言われています。

予防方法は

予防接種も、マラリアに対するクロロキンなどのような予防薬もありませんので、蚊に刺されないようにすることが唯一の予防法です。短期間の滞在であれば、防虫スプレーや蚊取り線香あるいは厚手の服の着用、(長袖、長ズボン)である程度は予防できます。電気蚊取り器は電力事情が悪い外国(流行地域はすべて良くない)では停電などのために使用不能になる場合が多いのでお勧めしません。やはり、昔ながらの蚊取り線香がいちばんです。また、長期に滞在する方は、蚊帳を購入することをお勧めします。

デング出血熱とは

一般に流行するデング熱の中でも出血傾向を伴う重症疾患で、その原因は特殊な型のデング熱ウィルスによるものなのか、個人差(遺伝的な感受性の有無)によるものなのかは諸説あり、詳細については明らかになっていません。
主要な症状は一般のデング熱と同じですが、左記のように異なる点があります。
?大人よりも小児に多発する傾向がある。
?皮下、鼻腔、歯肉などから出血が見られます。
?死亡率が10%と高く、治療が遅れれば40〜50%が死亡する。
?アジア地域に多発し、次いで中南米地域に見られ、その他の地域での発生は稀です。

参考資料 http://www.forth.go.jp/tourist/kansen/09_dengu.html



なるほど・ざ・新製品  第78回『光文堂』
ラベル業界専用のカラーコントロール装置
損紙率の大幅な削減と前準備時間短縮に

印刷機材の総合商社・株式会社光文堂(東京支社 03−3914−2565、本社/名古屋市・小澤久隼社長)では、この度、ラベル印刷機械の周辺機器として、シール・ラベル業界専用のカラーコントロール装置「KBD マイクロカラーSL」を開発・発表した。

当社はインキ練りローラー自動洗浄装置「KBD ローラークリーンシステム」、インキ壷洗浄用超音波洗浄装置「KBD ツボクリーン」に継ぐ、シール・ラベル業界向け第3弾となるこの「KBD マイクロカラーSL」は、既に商業印刷・オフ輪業界・ビジネスフォーム業界・金属印刷業界等々において、全国で4000胴近いカラーコントロール装置「マイクロカラー」の納入実績を持ち、その各印刷機への取りつけ実績から蓄積されたインキング関連の「ノウハウ」によって、今回既設のラベル印刷機にも簡単に取付けできる、ユニット式の同装置を開発。先日の東京国際展示場「東京ビックサイト」にて開催された「合同展」で発表・リリースした。

カラーコントロール装置は、印刷業界では商業印刷を始め、他業界でも当初の単なる「インキリモコン」から進化して、「色管理システム」として印刷機械の周辺装置としては最も装備率が高く、不可欠な物になっている。

ラベル印刷業界においても、市場からはますます短納期と低コストが要求されているなかで、前準備時間の短縮と損紙率の低減が企業競争力への大きな要素になってきている。

◆「KBD マイクロカラーSL」の主な特長◆

@仕事のリピート性が高いシール・ラベル業界向きには、最適のデータ管理システムができている。(1枚のFDに64Job記録可能)

A最新のデジタル対応のカラーコントロール装置となっており、CIP3対応も可能。

Bインキブレードの洗浄が速く、ゼロ設定も容易なため、特色等色替えの多い作業現場に適している。

C世界的にも評価されているセグメント・ブレード方式で、再現性の高い機構を採用。

Dアメリカ生まれのシステムなので「KBD カラーネットワークシステム」等の、工場内の複数機種への「群管理」も可能なシステム拡張展開が図れる。

また、同社では、本社名古屋を軸として、東京・大阪を始め、全国20拠店の支社、支店、営業所をサービスネットとして、資材供給から機械設備までトータルな販売・情報提供を行い、開発・設計・技術員のアフターサービスを展開している。