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bQ3900
平成15年1月号00
00東京都ラベル印刷協同組合
00111-0051 東京都台東区蔵前4-16-4
編集:広報・情報システム委員会00
TEL(3866)4561 FAX (5821)644300


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  ●企画提案型企業への脱皮図れるか
   理事長 渡邉 正一
●過去は振り返らず教訓に
 青年部長 栗原 正文
  ●「自助努力」原点忘れず
   副理事長 松本 一男
●恒例の合同支部会を開催
 リンテック・塩飽一夫氏が講演
  ●「環境」がキーワードに
   副理事長 栗原 延行
●無担保で3千万円まで貸出可能な
 融資制度を
  ●闇深いほど夜明け間近
   専務理事 本間 敏道
●第73回ラベル会
 大日本インキの船生氏が初優勝!
  ●企業意識に徹した教育を
   協賛会会長 庄司 昊明
 




頌 春

企画提案型企業への脱皮図れるかが分れ道
今問われているのは時代に合った組合運営
平成15年元旦   理事長 渡邉 正一

 デフレスパイラルという言葉が、昨年のキーワードだったと言っても過言ではないほど、日本経済はデフレから脱却することができませんでした。
 生産拠点が中国へとあらゆる業種でシフトされ、 ますます日本経済の空洞化が深刻になっています。
 イラクや北朝鮮の核疑惑で、中東や朝鮮半島はきなくさい状態が続き、戦争の危険性はますます高くなっています。
 小泉流構造改革も、一向にその成果が上がらず、企業倒産、失業は増大の一途を辿り、国民の期待は失望へ、そして怒りへと変わってきています。
 一般印刷業界では、印刷用紙の値上げ問題で、製紙メーカーと印刷業者との間の溝が埋まらないままに年を越しました。
 印刷業界、とりわけ中小印刷業界は、長引く景気低迷と、デジタル化、コンピュータ化という技術革新によって、経営環境はこれまでにない厳しさとなっています。
 シール印刷業界とて例外ではなく、昨年も倒産や廃業が相次ぎ、組合員減少に歯止めをかけることはできませんでした。
 この厳しい経済情勢の中、環境問題は否応なしにその対応を迫られており、循環型社会への構築は、地球に住む一人の人間としての責任とまで言われております。
 組合も大きな転換期を迎えており、その存在意義そのものが問われていますが、いま一度私たちが組合を設立した原点に立ち返って、考えることも必要なのではないでしょうか。
 時代がいかに変わろうとも、協同組合の原点は普遍であるはずです。原点をいま一度再確認し、時代に見合った組合運営が問われているのです。
 一社では何もできない小規模・零細企業が協同組合を設立し、協同で様々な事業を行うことによってのみ、個々の企業にメリットとして還元されるのです。
 シール・ラベルがこの世の中から無くなることなど有り得ません。その用途や機能が変わることはあっても、シール・ラベルの需要は多様化していくのです。
 それは組合の恒例行事として定着した『ラベル関連ミニ機材展』を見ても明らかです。いまや流通情報産業のツールとして、シール・ラベルは欠かすことのできないものになっているのです。
 どんな業種であれ、企画提案型の企業が、この不況下にあっても伸びているのです。受注型産業だと言って、仕事を待っている時代はもう終わりました。
 ユーザーのニーズを的確に捉え、企画提案をするという攻めの経営がなければ、生き残ることは難しい時代になりました。
 今年は未年です。未の年は戦争と暴動による変革の年と言われていますが、戦争と暴動ではなく、意識を改革して、自己変革による明るい年にしたいものです。
 今年もよろしくお願いいたします。



『自助努力』原点忘れず
副理事長 松本 一男

 明けましておめでとうございます。昨年は皆様にとってどんな年だったでしょうか。組合運営にとっても舵取りの難しい時期になってまいりました。
 組合員のニーズがどこにあるのかを常に考え、様々な組合事業を実施してまいりましたが、今年も昨年以上に組合員に本当に喜んでもらえる組合作りを目指したいと決意しております。
 しかし、その前提になるのは、なんと言っても個々の企業の『自助努力』に他なりません。いつの時代でも伸びている企業は、その裏で人一倍の企業努力をしています。
 現状を嘆いているだけでは何の解決にもなりません。企業規模を問わず、厳しい現実に変りありません。どうか今年はチャレンジする年であってほしいと思います。今年もよろしくお願い申し上げます。



『環境』がキーワードに
副理事長 栗原 延行

 明けましておめでとうございます。今年も厳しい年になることは間違いありませんが、どんな年になろうとも、一喜一憂せずに、こんな時にはどんと構えていきたいものです。
 今年は『環境』がキーワードになるといわれています。循環型社会の構築に向けて、地球上に住む一人の人間として、この環境問題を捉えなくてはなりません。
 温暖化による影響は、異常気象に見られるように、すでに地球上のあちこちで出始めています。
 日本も京都議定書の遵守のために厳しい目標値が課せられていますが、これをクリアするためには、個々の企業の努力と地球に住むひとりの人間としての意識を高めることしかありません。
 どうか環境問題を軽視せずに、自分たちの業界の将来が掛かっていることを自覚してほしいものです。



闇深いほど夜明け間近
専務理事 本間 敏道

 新年おめでとうございます。昨年は組合にとって最も厳しい年でした。組合員も廃業、倒産によって減少し、組合員離れに歯止めをかけることが出来ませんでした。
 しかし、そんな中でも組合員のニーズに応えるべく、様々な組合事業を実施し、大きな成果をあげることができました。
 こういう時期だからこそ組合の真価が問われるという渡邉理事長の号令の下、セミナー、研修会、講演会、機材展等々を5つの委員会が結束して開催いたしました。
 我々にとってはまだまだ厳しい状況が続くでしょうが、闇が深ければ深いほど、夜明けは近いとも言います。
 この言葉を信じて、今年一年更に組合運営を進めていきたいと存じます。今年も何卒よろしくお願い申し上げます。



企業意識に徹した教育を
協賛会会長 庄司 昊明

 新年明けましておめでとうございます。
 21世紀に入り早くも3年目を迎えました。構造改革か景気回復かの議論の中でスタートした小泉内閣は、道路関係四公団民営化推進委員会の混乱に見られるように、その構造改革は遅々として進んでいません。
 一方、深刻なデフレ経済に対処する政府の景気回復対策も、竹中経済・財政・金融担当相が推進している一連の金融対策絡みで、明確な数字が経済界に示されていません。
 さて、我々経済界ですが、上場企業の昨年9月中間決算では、経常利益及び純利益とも前年を大幅に上回る増益となりました。通期で はこの増益傾向は続くものと予想されていますが、このことは上記の景気動向から考えて、リストラ及びコスト削減などの企業努力によるものが多いと考えられます。
 肝心の新年度の見通しは先行指標である株価の動向、不良債権問題に終始する金融界、政府景気対策の混乱、イラク・北朝鮮の諸情勢など不透明な要素が多く、新年度の日本経済は名目成長率でマイナス幅を広げる予想が大半のようです。
 ところで我々シール・ラベル業界の皆様方と新しい年を迎えることができたことを改めて感謝いたします。
 昨年を振り返ってみますと、経済全体の景気が不透明にもかかわらず、皆様のそれぞれの企業努力と業界の根強い結束により、業界の地位向上と発展に寄与されているものと確信しております。
 現在内外から求められている環境問題については、昨年5月に粘着紙メーカー会として全日シール連合会の協力を得て、剥離紙(ダイレクトグラシン紙)回収及びリサイクル網の完成を実施いたしました。
 今年度はさらにシール抜きカスの固形燃料(RPF)への利用を剥離紙リサイクルと同様に全国規模での回収ルートマップを作成し、その普及に努める所存です。また業界規格についても具体的に実施するよう推進したく、皆様方のご協力とご理解をお願いいたします。
 各企業におかれましても社内教育を徹底し、若手のみならず、ベテランについても改めてもう一度鍛え直し、企業意識に徹する教育こそが最重要であります。
 真に信じられるもの、精神的なよりどころになれるものは自らが参加し、自らの手で結果を出してきたそれぞれの企業の姿しかないのだと思います。
 今年も一日一日を大切に過ごし、そこに生み出された良い結果を私たちの精神のよりどころとなる一年にしていこうではありませんか。



過去は振り返らず教訓に
青年部長 栗原 正文

 新年明けましておめでとうございます。今年平成15年、未の年は一体どんな年になるのでしょうか。平成という元号は、「平らか成る」という意味から付けられたと聞いていますが、その想いとはかけ離れた年になっているようです。
 日本経済も平成に入ってからは、一度として前の年よりも良かったという事がなかったような気がします。今年こそはという年初の想いが、毎年のように裏切られてきました。それでも今年こそはと想っているのは私だけではないはずです。
 過去を振り返ってみても何もなりません。過去は振り返って懐かしむものではなく、教訓とすべきものではないでしょうか。あのころは良かった、昔は良かったと言って嘆いている人は不幸な人です。
 過去の過ちを二度と犯さないという強い信念がない限り、これからの時代は乗り切っていかれないのではないでしょうか。
 私たち青年部も、ただ若いというだけではこの荒波を乗り切ることは難しいと思います。二代目、三代目というのは、いわゆる創業者としての苦労を経験していないので、困難に直面した時には脆いと言われています。
 IT革命とか、IT時代と言われていますが、そのITが私たちの業界に具体的にどんな影響をもたらしてくれるのか、また、デメリットはないのか、言葉だけに踊らされていることはないのか等々、考えなくてはなりません。
 業界の先達が築いてくれたこの素晴らしい業界を、さらに発展させることが、私たちの使命と自覚して頑張りたいと思います。どうか今年もよろしくお願い申し上げます。



恒例の合同支部会を開催
「海外の粘着ラベル市場と中国の
ラベル市場はいま」テーマに
リンテック・塩飽一夫氏が講演

合同支部会で講演する塩飽一夫氏

 組合恒例の合同支部会は、12月13日(金)午後4時より、台東区の池之端文化センターに於いて開催されました。
 一部の講演会ではリンテック滑C外マーケティング部長の塩飽一夫氏を講師に『海外の粘着ラベル市場について―中国のラベル市場はいま―』と題して、一時間半に渡って講演を聞きました。
 この中で塩飽氏は、欧米のラベル印刷業界の現状、中国のラベル市場の現状、そして欧米と中国とのはざ間の日本のラベル印刷業界の今後の課題について講演いたしました。
 国内の現状については『2002年1月から6月のメーカー会の統計では、マイナス1.6%、フィルムがマイナス4.2%、合計でマイナス0.6%といまだマイナス成長が続いており、4月から10月まででは、紙がプラス1.5%、フィルムがマイナス2.2%、合計でプラス0.7%とプラスに転じたものの、デフレスパイラルによる不況、や産業の空洞化問題などで倒産・廃業する業者が目立ち、これが組合員数の減少につながっている』と指摘しました。
 これに対してヨーロッパのタック紙メーカー会であるEPSMAの出荷統計では、2001年が全体で40億2800万uと、日本の約3倍あり、「2002年の予測では引き続き5%以上の成長を持続するとしており、中でもフィルムロールが二桁成長しているのが目立っており、シートが減少しているが、特にフィルムシートが減少しているのは、デジタルプリンターの影響だ」と指摘しました。
 これに対して北米の市場は同時多発テロの影響などで、業界始まって以来初のマイナス成長で、世界的にも日本と北米だけが悪いとも指摘した。
 またFINATの業種別ラベル出荷量調査では、食品が25%でトップで、ついで小売業、オフィス製品と続いているが、伸長率では飲料が18%、物流関係が12%といずれも二桁の伸び率を見せていることが報告されました。
 注目の中国市場については『世界中で現在一番急成長している市場であり、タック紙製造メーカーは約100社あるが、品質は粗悪なものが多い。推定市場規模は五億uで日本の市場は約半分の規模だが、2005年には7億5千万uになると予測されている。
 最後に『これまで日本のラベル業界は鎖国化で、あまり海外の影響を受けることはありませんでしたが、ボーダーレス化から来た空洞化は日本のラベル業界にとって黒船的な位置づけになるのかと思います。大事なことはこうした動きをマイナスと捉えるのではなく、 業界や会社の体質改善のチャンスと捉えていくこと』と締めくくりました。
 講演会終了後、別室に於いて忘年会が開かれ、所要で欠席した渡邉理事長の代理で松本副理事長が挨拶をし、山本相談役の音頭で全員が乾杯しました。
 この後お楽しみのビンゴゲーム大会が行われ、昨年よりもさらにグレードアップした景品が当たるたびに会場は歓声に包まれ、午後8時前に、田中常務理事の音頭で中締めが行われ、無事お開きとなりました。



無担保で3千万円まで貸出可能な融資制度を
セーフティネット貸付の利用限度額引き上げ

 商工中金はこのほど新たな融資制度の創設、融資制度の拡充を発表しました。
 これは政府が与党が決定した『改革加速のための総合対応策(総合デフレ対策)』を受け、創業・新規開業の支援やセーフティネットの拡充を図るもので、同金庫では、中小企業からの借り入れ申込み等に対しては、政府系金融機関とし て懇切・丁寧な対応に勤めていくとしている。
 概要は次の通り。

1. 『起業挑戦支援無担保貸出制度』の創設
貸出対象
 新規性の認められる事業を行う次の@〜Bのすべてを満たす中小企業者であって、金融審査のうえ債務超過でないと認められ、かつ、かかる事業計画につき円滑な遂行が見込まれるもの。
@原則創業1年以上7年以内であること。
A外部の専門家、学識経験者等で構成される商工中金の『新事業審査委員会』が、当該事業につき、新規性を有していると認定したもの。(すでに認定を受けているものを含む)
B事業家の見込みがあると認められること。
資金使途
 新事業審査委員会が新規性を認定した事業を行うために必要となる設備資金、長期運転資金及び短期運転資金
貸出形式
 証書貸付、手形貸し付け、手形割引
貸付限度
 3千万円
貸出利率
 当金庫所定の利率
貸出期間
 5年以内
担保
 貸出に際し、新たな担保提供は不要(ただし設備資金の場合、原則として融資対象物件の提供が必要)
取扱期限
 平成16年3月31日

2. セーフティネット貸付の『金融環境変化対応資金」における別枠の『担保免除特例制度』の制度拡充
@利用限度を3千万円から5千万円に引き上げ
A取り扱い期限を平成15年3月31日から平成16年3月31日まで延長
※本制度は金融機関との取引状況の変化により、資金繰りに影響を受けた中小企業者を対象とした、新たな担保提供を受けず、金融審査を行い債務超過でないこと、延滞していないことその多種々の観点から見て返済能力に問題がないと認められる場合に貸出を行う制度です。

3. 『事業再生支援貸付制度』(DIPファイナンス)の制度拡充
@「事業再生安定化支援資金」(法的再建手続きの計画認可決定後の事業者に掛かる貸付)の貸出対象として、新たに再生手続き申し立て時点で当金庫との取引のない事業者及び私的整理が成立した事業者を追加。
A『事業再生安定化支援資金』の資金使途に付いて、従来の短期運転資金に加え、新たに設備資金・長期運転資金を追加等。



第73回ラベル会 
大日本インキの船生氏が初優勝!

 2002年最後の第73回ラベル会に参加し、合わせて優勝ができたことに大変感激しております。
 ラベル会に参加させて頂き3回目での優勝ということですが、幸運も手伝いよい結果となりました。
 前日は雨が降り肌寒い一日でしたが、12月5日は参加された皆様の行いが良かったお陰で、快晴微風の言い訳ができない絶好の日和、いつもより少な目の12名の参加でした。
 恩田さんのホームコースの常陽カントリー倶楽部にてプレー開始。同伴者は村田金箔の村田社長、タック化成の高石支店長、三和技研の町田氏の3名で、それぞれの思いを込めて第1打。
 緊張したアウト1ホール目の第1打は、左に引っ掛けて林の手前。第2打はチョロ。第3打はサイドバンカーに捕まり、結局トリプルの7打となりました。
 「これはまずい、パートナーの方に迷惑をかける」と思いましたが、2ホール目からなんとか5オーバー、計8オーバー、44ストロークにて終了。
 昼食に入り、後続組のスコアを聞き、主な人たちが伸びていない様子。美味しい昼食後インスタート。
 ロングホールを珍しくパーでスタート。14番ホールまで1オーバー。これは30台と思い、15番ショートホール161ヤード。第1打目、グリーン右のラフ、バンカー越えの第2打、期待通りにバンカーへ。スリーオン、ツーパットのダブルボギー。結局4オーバー。出来過ぎの40にて終了。グロス84、ハンディ15、ネット69の3アンダー。
 表彰式は道交法の改正によりお酒を控えめでしたが和気藹々にて終了。馬券も5―5のゾロ目で、私とリンテックの岩井さんの2名のみが当たりと、当日は本当にラッキーな一日でした。
 同伴者のご三方に再度御礼を申し上げ、素晴らしいラベル会に今後も参加いたしたく、よろしくお願い申し上げます。

第73回ラベル会成績表
H14.12.5 常陽カントリー倶楽部