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bQ6700 |
平成17年11月号00 |
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00東京都ラベル印刷協同組合 00111-0051 東京都台東区蔵前4-16-4 |
編集:広報・情報システム委員会00 TEL(3866)4561 FAX (5821)644300 |
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RPF化(固形燃料)事業がスタート | ↑ |
日本ウエストと組合が業務委託契約を | |
シール・ラベルの抜きカスをリサイクル | |
循環型社会に業界として積極的に貢献 | |
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組合では10月1日より、シール・ラベルの抜きカスの処理について、日本ウエスト(京都市伏見区横大路千両松町9−1 長田和志社長)と業務委託契約を結び、組合事業としてRPF化(固形燃料)事業をスタートさせました。環境問題の高まりの中で、産廃に対する規制もますます強化されているため、組合では組合事業としてこの事業に取り組むことにしたものです。
シール・ラベル印刷のヤレ紙や抜きカスは、これまで分別が困難で、産廃業者に回収を依頼した場合、廃プラスチックとして扱われ、その結果埋め立て処分されてきましたが、処分場の確保にも限りがあるため、減量化やリサイクル化が大きな課題になっていました。
RPFとは「Refuse Plastics Paper Fuel」の略で、「プラスチックおよび紙から得られる燃料」という意味で、産業廃棄物を主体に、特定の事業所から排出された、廃プラスチックと紙くずを原料として、破砕→成形されたもの。
通常は大人の親指大の大きさで、石炭燃料と比較すると燃焼排出ガス等の環境汚染への対策になり、なおかつ燃焼性能がすばらしいため、その需要が年々高まってきている。
すでに組合では、日本ウエストと業務委託契約を交わしており、組合員に対して同事業の詳細を説明したパンフレットと、訪問予約シートを送付しているが、この訪問予約シートに記入し、組合宛にFAXで送付すると、日本ウエストが組合員企業を訪問し、排出および回収システム、回収の流れ、価格についての説明を行うことになっている。
正式な契約に至ると、排出事業者(組合員)、組合、日本ウエストの三者が、記名捺印をした契約書を作成することになり、請求は日本ウエストが一括して組合に毎月請求し、組合が各組合員に請求書を出し、組合の口座に振り込んでもらうという、組合が集金代行業務を行うことになっている。
今回の事業は東京都正札シール印刷協同組合と共同で9月1日から行うことになっていたが、正札シール組合が集金代行業務について組合内の意見統一ができなかったため、実施が10月にずれ込んだもの。
これまでシール・ラベルの抜きカスや剥離紙などの処理については、どこも頭を痛めていたが、今回のこのRPF化(固形燃料)事業は、こうした問題を解決するものとして注目されている。
第47回年次大会大阪大会が9年ぶりで開催 | ↑ |
組合員、会友など全国から450名が参加 | |
環境問題への対応を最重要課題に 大会宣言を採択し、より一層の団結を | |
第47回年次大会大坂大会は、10月14日(金)に、大坂中央区上本町の「都ホテル大坂」に於いて、組合員・会友、協賛会など合わせて450名が参加して盛大に開催されました。
大坂で年次大会が開催されるのは、あの阪神大震災の翌年で実に9年ぶりの開催となった。今はその震災の面影もまったく見られない大坂の地に、全国からシール・ラベル印刷業者が一堂に会しました。
午後3時からは、記念講演として『創業者と後継者−秀吉の時代に見る-』と題して、前大阪城天守閣館長の渡辺武氏が、歴史の大転換期のリーダー、信長政権から家康政権へ、創業者と後継者の問題について約一時間半にわたって講演しました。
続いて5時より式典に移り、井村大坂理事長の歓迎の挨拶の後、小宮山光男会長が『環境問題への対応が最重要課題である』と参加者に呼びかけました。この後来賓挨拶、組合功労者表彰、ラベルコンテスト表彰式、大会宣言の採択で無事式典を終了しました。
懇親会終了後別室に於いて懇親会が開かれ、1年ぶりの再会に会場のあちこちで、話の華が咲いていました。
大会に先立って会場ではミニ機材展や、青年部協議会(JS)の交流会(「パワーコミュニケーション」講師・元豊中青年会議所理事長)等が関連行事も併催されました。
翌日は、あいにくの雨の中、日帰り観光コースは、USAジャパン、一泊観光コースは先に世界遺産に登録されたばかりの高野山探訪、そしてゴルフコースへと出発しました。
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ラベルコンテストの作品展示 |
ミニ機材展も開催され多くの人が |
■日時 平成17年9月29日(木) 午後6時
■場所 中小企業振興公社ビル会議室
《議題》
1.委員会報告
広報情報システム化委員会(平田委員長)
組合ホームページの親切なシール屋さんを一新し、新たに年間掲載料5000円で、組合員に案内を出すことで了承された。
ラベルニュースの充実についても、委員長自ら率先して原稿を寄稿したので、今後順次理事や支部長、一般組合員にも投稿してもらえるよう努力していきたいと報告し了承された。
教育経営委員会(植田委員長)
遅れていた年間の事業計画について、活路開拓調査事業で指摘された課題について、その内容を再度吟味し、さらに検証し直していきたいと報告があった。
また、組合員との対談なども行い、それをラベルニュースに掲載してもらい、成功している企業などの事例を紹介していきたいとも報告があった。
事業委員会(田中委員長)
新しい取扱商品として、のりを除去するスプレーと蛍光灯について諮ったところ、取扱商品とすることが承認され、価格などについて交渉することが田中委員長に一任された。
福利厚生委員会(弓納持委員長)
10月14日の年次大会大阪大会には組合員会友、協賛会合わせて26名が参加することが報告された。
技術環境対策委員会(森田委員長)
RPF化事業については、日本ウエストと組合が契約書と業務委託契約書を交わし、組合事業としてスタートしたことが報告され、理事から率先して予約訪問シートを送り、とりあえず話を聞いてもらい、その上で極力協力してほしいと要請があった。
ラベル関連ミニ機材展については、現在13社が出展申し込みをしてきているが、まだ時間があるので協賛会に対して出展要請をしてほしいと報告があった。
2.連合会報告(渡邉理事長)
9月21日に開催された三役会について報告があり、各協組から提出された連合会への要望などについて報告があり、さらに委員会構成や日印産連の委員会派遣などについての報告も行われた。
3.組合創立40周年実行委員会について(本間専務理事)
組合創立40周年記念については、来年の総会の際の懇親会をそれに当てることがすでに承認されているが、実行委員会は年内に立ち上げることが報告され了承された。
4.その他
@次世代育成支援対策推進法についてのアンケート調査については、大、中、小の3社を選んで回答するよう要請が来ているため、その3社の選定については専務理事に一任することで了承された。
A青年部報告(清水部長)
青年部の今後の活動計画が発表され、特に来年2月に予定している大日本印刷の市ケ谷工場見学については、50名程度を予定しているため、親組合にも協力してほしいと要請があり、技術委員会と合同で開催できるかどうか今後検討することで了承された。
終了午後7時半
恒例の合同支部会は、12月2日(金)に、池之端文化センターに於いて開催されます。今回もセミナーを開催予定ですので、近く案内状を送付いたしますので、奮ってご参加下さいますよう、よろしくお願いいたします。
■『ついで商品』からの脱却を
今回のエンドユーザー調査や、組合員調査の結果で分かったことは、シール・ラベルはエンドユーザーでは、一般印刷物や他の包装資材を発注する際に、『ついでにシール・ラベルも作って欲しい』という発注形態を取られているケースが圧倒的に多く、それ故『ついで商品』扱いされているということであった。
これは一つには直接受注が少なく、一般印刷業者や包装資材業者から受注しているという間接受注が多いことや、他の印刷物や包装資材に比べて扱い金額が少ないことにも起因しており、決してエンドユーザーがシール・ラベルを軽視している訳ではない。
エンドユーザーが、新しい商品を開発する際には、まずシール・ラベルから考えるという結果が、今回の調査結果でも出ており、ラベルの重要性を認識しているエンドーザーが多いのである。
もちろん、中にはシール・ラベルの注文のついでに、パンフレットやチラシなどの他の印刷物や、トレーやポリ袋などの他の包装資材を受注してくるという、まったく逆のケースもあるが、こういったケースはまだまだ少ない。
シール印刷業者の中には、初めからシール印刷をしていた企業と、他の印刷業者から鞍替えした企業や、中には包装資材業者から鞍替えしたという企業もあり、こうした企業はそれまでのルートを活かした営業活動で、『逆ついで商品』という形態をとっている。
『ついで商品』からの脱却というのは、何も間接受注から直接受注へと転換しなければできないことではない。シール・ラベル本来の重要性を我々シール印刷業者が再認識し、他の印刷物や包装資材よりも、シール・ラベルがその商品にとっていかに重要であるかを訴えることができれば、間接受注ではあっても『ついで商品』から脱却することは容易である。
エンドユーザーがシール・ラベルの役割を軽視しているのではなく、我々シール印刷業者が自らその役割を自覚していないことに他ならないのである。
■真の企画提案型企業とはお世話型
企画提案型企業とは、シール・ラベル印刷業者が知っているシール・ラベルに関する知識を、ほんの少しユーザーに提供することであり、何も特別なことではない。ここでいうユーザーとは、何もエンドユーザーというのではなく、一般印刷業者でも包装資材業者でも良いのである。
直接受注がベターではあるが、それが難しいのであれば一般印刷業者や包装資材業者、さらにブローカーが自分達の営業を代行しているのだという発想の転換を図り、こうした所に対し、シール・ラベルに関する、ありとあらゆる情報を提供するというのも、立派な企画提案型企業なのである。
ユーザーが欲しがっている情報とは、@どんな粘着剤が企画しているラベルに必要かAどんな素材が必要か(リサイクルユース)Bどんなデザインが必要か(アイキャッチ)Cどんな品質表示が必要か(成分の記載範囲等)D地球環境にどんな影響を与えるか等々でこうした情報を持っているのは、何と言っても我々シール印刷業者なのである。
いちばんいけないのは、この不況時であっても、仕事が減っても、『特に何もしていない』と回答した企業である。『景気が悪いのだからしょうがない』『こんな時に営業に歩いても仕事などない』等々、言い訳ばかりで行動を起こさないのは、自分の家に火がついているのに、何もしないのと同じである。今ならボヤで消せるのに、みすみす全焼させてしまうのは、余りにも惜しい。
あるシール印刷業者は、地元の商店街にがっちりと食い込み、売り上げの大半をここから上げているという。もともとは和菓子屋さんのシール・ラベルの注文を受けたのが始まりで、一件々は大した量ではないが、シール印刷はもともと小ロットが当り前。商店街だから、和菓子屋もあれば、洋菓子屋、靴屋、本屋、八百屋、魚屋、酒屋、洋品店、電器屋、惣菜屋、肉屋さんと徐々に得意先が広がり、いつしかその商店街のシール・ラベルはすべて注文を貰うようになったという。
いちばん気をつけたのは、品質は言うまでもないが、シール・ラベルに関するお世話をさせてもらうという発想だったという。地元だから昔から顔なじみが多く、頼まれればどんな注文もこなした。
明日までと言われれば、徹夜をしてでも間に合わせた。当然いままで出していた所を断って注文を回してくれた所もあったが、デザインや材質、糊についてまったく知識のない人達だから、余計こちらが気を使った。
こうした長年の地道な努力が功を奏して、今では酒屋や八百屋、魚屋がスーパーやコンビニと名前を変えたが、引き続き取引は続いているという。
この社長は『シール印刷業は、私にとってはお世話業、かっこよく言えばサービス業ということです。たった一枚の小さなシールでも、それがなければ商売ができないのです』と語っている。
この例は地域密着型業者の典型ではあるが、ここに企画提案型企業の原点があるのではないだろうか。自分の企業規模が大きくなっても、ユーザーが大企業であっても、原点はここにあることを忘れてはならない。
お世話は付加価値になる。そのためにサービス力が重要になってくるのである。お世話とは@代行A提案・企画であり、お世話が目的(ビシネス)であり、サービスは手段(企業の得意技)なのである。お世話とは気配り、心配りのトータルサービスでなくてはならないのである。
シール印刷業にはユーザーの最新情報が一番先に入ってくるのである。これを生かすことがシール印刷業にとってのIT化と言えるだろう。
企画・提案型企業とは、常にエンドユーザーに提案をし続け、もちろんその多くは外れるのだが、あきらめずに挑戦し続けることであり、これが製造加工業体質との大きないである。
エンドユーザー調査では、7割ものユーザーが『糊』に関する苦情をあげていたが、これだけを見るとこれは20年前の調査とまったく変わっていないことになる。
これはエンドユーザーの認識不足なのか、シール印刷業者の啓蒙不足なのかということになるが、エンドユーザーの認識不足も、シール印刷業者の啓蒙不足に起因していることは間違いない。
昭和35年頃から粘着紙が開発され、以来40年が経過したが、当初は『ラベルの糊が剥がれなくて困った』、『ラベルがすぐに剥がれてしまった』『ラベルの糊がはみ出してきた』等々、『糊』に関する苦情、トラブルは枚挙にいとまがなかったが、その後メーカーの研究開発が進み、表面基材、糊、剥離紙の組合わせで、1000種類以上の粘着紙が現在ではあると言われている。
にもかかわらず、今回の調査で7割ものエンドユーザーが『糊』に関しての苦情をあげたのは、ひとえにこうした情報が、エンドユーザーに正しく伝えられていないということであり、業界側の啓蒙不足以外の何物でもないと言えよう。
あるエンドユーザーは、『糊にそんなに種類があることは知らなかった』と回答しているが、これが大半のエンドユーザーの声を代弁していると言える。
少なくてもそのラベルが何に貼られるのか、どんな用途なのか位は、間接受注であっても聞かなくてはならないが、ラベルのサンプルを見せられて、「これと同じ物を作ってくれ」と注文され、言われるままに、サンプルと同じ物を印刷して、納品している業者も残念ながら少なくない。
この時にひと言『何に貼るのですか、どんな用途に貼るのですか』と聞き、それならこちらの材質の方がいいのでは、糊はこの糊でなければ』と提案する、これぞまさに企画提案型企業なのである。
■ 自分達はシール・ラベルのプロであるとの自負を
少なくてもシール・ラベルに関しては自分達はプロなのだ、という意識を持たなければならない。零細企業だから直接受注ができない、企画提案が出来ないと考えるのはおかしい。
仕事を持ってきてくれるのが、一般の印刷業者であれ、包装資材業者であれ、ブローカーであれ、シール・ラベルに関しては、誰よりも知識を持っているはずである。その知識を積極的に提供するか否かが、いちばんのポイントである。
あるエンドユーザーは、『大手のシール印刷業者よりも、社長も自らが印刷機を回している小規模の業者の方が、いい物を作ってくれる。職人気質というか技術にこだわりを持っているからでしょう』と語っていたが、零細企業が生き残るためには、どんなことでもいいから、これだけは他社に負けない、大手に負けないという物を持つことであり、オンリーワン企業になることである。
オートメーションの商品より、手作りの物をという風潮は、あらゆる業界で起こっている現象であるが、シール印刷業界でも同じことが言えるのではないだろうか。
エンドユーザーは、オフセット印刷の物を見慣れているため、オフセットとどうしても比較するという面があるが、凸版印刷であるシール印刷は、凸版ゆえのオフセットでも表現できない力強さがあり、ダイナミズムが特徴である。これはオフセットでは表現できないのである。
印刷から抜き加工、箔押し、ラミネート加工等々が一台の印刷機で行われ、最終製品になって出てくるというのはシール印刷しかない。この最大の特徴を最大限に活かしていくことが活路開拓につながるのではないだろうか。
商品に貼られた場合、力強く、消費者への訴求力という点では、凸版印刷にかなうものはない筈である。
少なくても商品の顔としてのラベルであるならば、シール印刷で刷ったラベルは、オフセットやフレキソの比ではないと自信を持つことである。
ユーザーのニーズが多種多様化している中にあって、多品種・小ロット向けというシール印刷は、まさにうってつけなのである。
自分達はシール・ラベルのプロであるとの自負を持つことこそが、企画提案型企業への脱皮の第一歩であるが、プロというその中味を具体的に整理、まとめておくことが、企画・提案の準備としてとても重要である。
(つづく)
なるほど・ざ・新製品 | ↑ |
第89回『三條機械製作所』 | |
間欠式凸版輪転印刷機「ES−150−4CF」 コンパクト化を追求した新型モデル |
三條機械製作所(東京支店・千代田区神田須田町2−11 TEL 3253−8351) では、先に開催された「JGAS2005」に、間欠式凸版輪転印刷機「ES−150−4CF」を初めて出展し、そのコンパクトさが、参加者の注目を集めました。
今回発売されたのは、紙幅150o、四色機で何よりも設置スペースが幅3649o、奥行き1025oと、4mを切ったコンパクトなボディで、JGAS2005の会場でも、そのコンパクトなボディに大きな関心が集まっていた。
同機の特徴としては、
@ウエブテンションは印刷ユニット前後に取り付けられたニップローラーによって全過程を通じて一定に保たれた非常に安定した見当制度を実現。
A平圧機並みの機械長さを実現。そのため原紙ロスを最小に抑えることを可能にした。
B原紙繰り出し部のブレーキは原紙表面に触らないバキューム方式の採用により印刷原紙に優しい方式。
Cラベル長さ設定はタッチスクリーンモニタで数値入力のみで書く印刷ユニット位置表示が可能、打抜き部での送り設定も自動で段取り時間の短縮を実現。
Dフレキソユニット、フレキシブルダイユニット、ラミネート装置、二度通し装置、シートカット装置、各種巻き取り装置等々、多彩な付属品の取り付けが可能となっている。
主な仕様は次の通り。 ▼印刷方式= 凸版輪転式▼印刷版方式=樹脂凸版▼印刷面積=140(長さ)×100o(幅)▼色数=1〜6色▼紙送り長さ=10〜105o(0.1o単位)▼原反幅=150o原反径(最大)=Φ400o▼印刷速度=20〜200imp/min▼打抜き方式=フラットダイカット方式▼打抜き面積=140(長さ)×100o(幅)▼全刃長=800o(押し圧最大9800N)▼印刷カット比=1:1 1:2 1:3▼機械寸法=1620×3649o▼重量=2,045s▼電気容量=42.8A/200V