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bQ6900
平成18年1月号00
00東京都ラベル印刷協同組合
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編集:広報・情報システム委員会00
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ラベルニュースbQ69号 メニュー
  ●魅力ある企業を目指して
    理事長 渡邉 正一
●若手育成で人材を人財に
  専務理事 本間 敏道
  ●加入しやすい環境づくり
    青年部長 清水 佳則
●リサイクルを協力に推進
  協賛会会長 庄司 昊明
  ●新春特別対談
    組合とは何か、組合に何を求めるか
●恒例の合同支部会を開催
  環境対応型粘着製品の講演会
  ●ラベルサミットジャパン ●お詫びと訂正
  ●新事務局員紹介

魅力ある企業を目指して 創立40周年の佳節に飛躍
平成18年元旦  理事長 渡邉 正一

 明けましておめでとうございます。平成18年、西暦2006年の幕が開きました。
 株価の上昇や大企業の業績回復が報道され、あたかも景気が回復しているような風潮ではありますが、我々としてはまったく実感として感じられないのではないでしょうか。
 ラベル業界も相変わらず厳しい状況が続いておりますが、ここ最近、後継者不足による組合員の廃業も目立っております。後継者問題、事業承継問題はこの業界にとっても大きな課題になってきております。
 『魅力ある企業』を目指すためには、まず経営者自らが、魅力ある経営者になる努力を怠ってはなりません。日々の企業経営を通じて、自らの生き方、経営理念や哲学を、社員や後継者候補に身を以って示さなければなりません。
 懸案だった環境問題も、昨年10月より正札シール組合と合同で『シールの抜きカスのRPF化(固形燃料)』について日本ウエストと業務委託契約を締結し、組合事業としてスタートを切ることが出来ました。
 これについては数年前より、両協組の環境委員会がメーカー会の全面的なご協力を戴きながら、何度も検討を重ねた結果、サーマルリサイクルと言う、時代にマッチした廃棄物処理方法に行き着くことが出来ました。
 組合は今年、創立40周年と言う佳節の年を迎えます。昭和41年9月にわずか19社で設立以来、歴代の理事長や役員の方々、そして組合員・会友、協賛会など多くの方々のご協力によって、今日を迎えることが出来ました。
 人間で言えば『不惑の年』に当たる訳ですが、組合運営も皆様方のご協力を戴きながら、「組合員にとって何が一番ベストなのか』を常に問いながら、惑わずにいきたいものです。
 今年は戌年です。『戌』は『滅』滅ぶの意味で、草木が枯れる状態を指していると言われています。しかし、視点を変えてみれば、古い価値観がすべて枯れ、そこから新しい価値観と言う草木が、芽を出してくるとは考えられないでしょうか。
 組合の次代を担う青年部も、お陰様で活発な活動を展開しておりますが、次期経営者として、また次期組合指導者としての自覚をさらに深めて頂き、より幅広い知識を吸収し、期待に応えてくれるものと確信しております。
 今年が組合員、協賛会の方々にとって、より良い年になりますよう、お祈り申し上げます。


若手育成で人材を人財に
専務理事 本間 敏道

 新年おめでとうございます。昨年は組合運営に多大なご理解とご協力を賜り、ありがとうございました。
 昨年は世の中が騒がしかった一年ではなかったでしょうか。凶悪犯罪は後を絶たず、今まででは考えられなかった犯罪が日常茶飯事となり、日本が安全な国というのはもはや神話となってしまった感さえします。
 景気は着実に回復している、株価がそれを反映していると言われても、まったく我々には実感が伴わないと言わざるを得ません。
 トヨタや銀行が一兆円を越す利益を上げたなどとニュースになっていますが、下請けいじめや低金利による預金者いじめの結果ではないでしょうか。
 こんな中、シール印刷業界でも青年部が本当に業界の将来を憂い、そしてその解決策を真剣に考えようという動きが出てきたことは、一筋の光明を見出したようでうれしい限りです。
 粘着紙の伸びを見れば、決してこの業界の将来が暗いものとは思えません。これまでの価値観が大きく変わりつつある中、これからの業界を担っていくのは、フレキシブルな思考回路を持っている若手に他なりません。
 全国の組合の中でも、当組合の青年部がもっとも活発な活動を展開し、他青年部の模範となっていることは、組合としても誇りでもあります。
 シール印刷業界も多くの課題を抱えておりますが、こうした「人材」を『人財』に代えていくことが出来るか否かは、我々親組合にかかっていると思います。今年もよろしくお願いします。


加入しやすい環境づくり
青年部長 清水 佳則

 新年明けましておめでとうございます。日頃より当青年部の活動に対しまして多大なるご支援・ご理解を頂きまして、心より御礼申し上げます。早いもので臼井前部長より部長を引き継ぎ1年が経とうとしています。
 今期は勉強会等の充実・部員同士の交流・他協組との交流をモットーに活動してまいりました。その結果、株式会社帆風 竹橋プリンティングセンター様での工場見学会・大日本インキ化学工業株式会社様での環境に関する勉強会を開催することが出来ました。
 また東洋インキ製造株式会社様のご協力により東洋インキタイランド様の工場見学・勉強会ツアーを開催することもが出来ました。これも青年部部員・親組合の御協力・御支援のお陰だと感謝しておりますと共に引き続き本年度も活発な活動を心がける次第です。
 さて昨年4月に東京都印刷青年連絡協議会に我が青年部も加入させていただき、シール印刷以外の印刷に携わる青年部との交流を始めました。今期のテーマはユニバーサルデザインということで、あらゆる分野においての勉強会が開催されました。小さな枠にとらわれず、大きな枠で色々な事や交流が出来ることに驚きを感じ、その内容の濃さを実感しました。また部員個々の意識も変化してきたように思えます。
 しかしながら当青年部は5年後には45歳定年制度により現在の半分までに部員が減ってしまう問題も抱えております。そのためにも新入部員が入りやすく活発な活動をする青年部。
 また今後、親組合の力も得て合同事業等を行なっていく方針です。その初事業として2月8日に予定しております大日本印刷株式会社市谷工場見学会を予定しております。組合員の皆様には是非ともご参加いただきたく、最後になりますが、今後一層の当組合の発展を期待し、皆様にとりましても素晴らしい年でありますように祈念いたしまして年頭の挨拶とさせていただきます。


リサイクルを協力に推進
協賛会会長 庄司 昊明

 新しい年が又やってきました。誰もが元朝詣りで、国家安全、家内安全とお願いする事でしょう。日本の国が栄えて私共シール業界もそこそこ活況でありますように。それには、国も個人も夫々努力しないとお祈りだけでは余りにも安易すぎます。
 つい最近、韓国の人気スターが軍隊に入営。その前に一目見ようと日本からまともに見える女性がわんさと韓国に行く。この嘆かわしい情況は、日本人よ、もういい加減に足元を考えよという警鐘の裏返しだと思う。
 韓国の人気スターが軍役に就く。このようにして日本の若者との精神・肉体の鍛え方に差がついていく、次世代を担う青少年だけにこの格差は恐ろしい事だ。
 昨秋、私は中国の弊社の事業所4ヶ所を訪ねたが、中国従業員の徹底した規律、真面目、素直、従順、命令浸透など究極の愛社心に接し、あの忌まわしい抗日デモのかけらも感じさせない人柄に感じ入った。何故彼らは弊社の日本全国、世界中の国々の従業員よりそんなにも会社愛が徹底しているのか。どう考えても彼等のハングリー精神としか思えない。
 中国人は豊かになったと言われるが彼等はそう考えていない、自分の勤めている良い会社の隆盛を保たなくてはならないという意志が原点になっていると思う。彼等には今の日本の若者のような、何とかなる、何とか食っていけるという安易な考えはない。
 今年、私共シール業関連者はこの恵まれた仕事、恵まれた会社を何としても隆昌にさせねばならないという原点から考え直す事から始めなければならないと思います。
 今年も、環境問題が厳しくなる中、数年前から粘着紙メーカー会と全日シール連合会とで“シール抜きカス等のリサイクル(RPF化)の推進を行なっておりますが、昨年10月に東京地区、正札シール及びラベルの両協組が歩調を合わせ、回収等含む共同事業を開始し、すでに実施している会社を含め約50社加入、その回収量推定350t/月の実績をあげています。すでに東海・北陸シーリング協組が事業化しており、今後ほかの協同組合での展開がさらに進むものと思われます。
 また、メーカー会として紙系タック紙の“業界標準規格”及び“呼称”について統一制定を行ない全日シール連合会に提案しました。これは1988年に制定されたものを、昨今の産業動向の変化に鑑み、見直したものです。皆様のご理解、ご協力賜りたいと思います。
 シール業界は成熟してしまったという人と、いやいや、まだまだ新しいビジネスだという人がいます。
前者にするか後者にするかは、その人たちがハングリー精神を思い出すか否かの心構えだと思います。
 どうか、この一年も業界発展のために頑張っていこうではありませんか。
 今年もよろしくお願いいたします。


新春特別対談
組合とは何か、組合に何を求めるのか
理   事   長   渡邉 正一
教育経営委員長  植田 治司

 植田 明けましておめでとうございます。今日はいい組合とは何か、いい組合員とは何か、いい組合員同士の関係について理事長とじっくりと話し合いたいと思っています。
 渡邉 これはなかなか難しいテーマですね。歴代の理事長もこれで頭を悩ませたと思いますし、私も就任以来、常にこれを考えて、今も思考し続けています。
 植田 私はライバルでもあり、仲間でもあるというのが組合の原点だと思うんです。もともとは自然派生的に出来た組合が、景気が良くなり、特許を取得したことによって、組合の存在や役割が変化してきてしまった。世の中の流れが変わってきているのに、いまだに待ちの姿勢で「組合は何をしてくれるのか。組合は何もしてくれない」というのは本末転倒だと思うんですが。
 渡邉 おっしゃるとおりですね。いつも私は言っていますが、『組合というのは共同で事業を行うことによって、個々の企業にメリットとして還元されるもの』ということです。ですからこの共同で行う事業には参加しないで、メリットだけを云々するのは筋違いだと思いますね。
 植田 もっともっと組合員は自分の仕事に取り組んでくれ、それは組合のためではなく、あなたの企業が良くなれば、組合も元気になっていくんですよと言いたいです。もっと組合に問題を持ち込んで欲しい。それを交通整理するのが組合の仕事です。
 渡邉 特許によって大手企業の参入を防いで井の中の蛙的なことで、我々の闘争心がいつの間にか失われてしまったんです。特許はとっくに無くなっているのに、いまだに待ちの姿勢という組合員が多いと思いますね。行政も護送集団方式から、やる気のある企業には支援します、という姿勢に180度変わってしまった。それに気づかずに、相変わらず甘えの構造から抜け切らない。二言目には『組合は何もしてくれない』とお題目のように唱えている。
 植田 数年前に『企画提案型企業への脱皮を目指して』という立派な報告書を作成しましたが、それに対しても何の反応もない、だからもう少しやる気を出して欲しい。経営がどうのこうのという難しい話以前に、もっとシンプルに仕事に立ち向かう姿勢を見せて欲しいと思います。
 渡邉 そうなんですよね。せっかくあの活路開拓調査実現化事業を実施し、そしてあの報告書を作りましたが、あれは組合の40年の歴史の中でもっともすばらしい事業の一つだと思っています。あの中の指摘されていること総てが、まさに今の我々に欠けているものです。
あの報告書の、「今回のエンドユーザー調査を通して、余りにもエンドユーザーと我々との間の溝が深いことが明らかになったが、ほんのちょっとした努力で、この溝が埋めることができるのなら、我々はその努力を決して怠ってはならないはずである」という最後のくだりの部分は、本当にすばらしいと思います。
ですから、今回あえて3回に分けて『ラベルニュース』に再掲載させて頂きました。

 植田 組合員はライバルではあるけれど、決して敵ではないんですよ。敵はもっと大きなレベルの所です。
とにかくやる気になって欲しい、仕事を一生懸命にやってくださいよ、ということです。今まで甘やかされ過ぎてきたから、闘争本能が無くなってきた。その間にみんなどこかに仕事を取られてしまった。それを取り返すには、その何倍もの努力が必要なんです。
 渡邉 自分たちが本来やるべきことをやらないで、組合は何もしてくれないというのは、本末転倒です。組合の役員や事務局は本当に頑張ってくれています。特に役員の方は無報酬で自分たちの組合だからと言って協力してくれています。その姿勢には頭が下がる思いがします。個々の企業が元気になれば、組合も活性化してくる。組合が活性化してくれば、個々の企業も活性化してくるという相乗効果が生まれるはずです。
 植田 決して業界は悪くはないんですよね。タック紙メーカーさんは業績がいいんですから。紙は現実に売れているんです。だが今まで黙っていても仕事が流れてきた我々の所には仕事が流れてこない。これは設備の問題、作業能力の問題とか色々な理由はあると思いますが、要は我々の怠慢だと思いますね。口を開けば『昔は良かった』と言うけれど、今でもいい人はいいんですよ。
 渡邉 組合というのもやはり最終的には人間関係ですよ。人間関係が出来ていないとうまくいかない。特に組合というのは社長さんの集まりですから、オレがオレがと言うのではまとまらない。組合の隣のお寺の掲示板に「おれが、おれがの我を捨てて、おかげ、おかげの『げ』で暮らせ』と言うのが張り出してあるが、いつもこれを見るたびに反省しています。
 植田 組合というのは特許を取得する前からあったんですよ。当時勢いのある企業が集まって組合というものを作ったはずです。先に人間関係があった訳ではなくて、組合の中で人間関係が出来てきた訳です。それが特許によっておかしくなってしまった。今また特許がないのですから、組合の原点に返ったと思って欲しいですね。
 渡邉 組合が何をしてくれるかを問う前に、自分が組合に何が出来るのか、今何をしているのかをもう一度考えてもらえれば、こんなうれしいことはないですね。
 植田 組合が直接お客を紹介してくれる訳ではないことは分っているはずなのに、どうしても愚痴と言うか、甘えと言うか、そういう事を口から出してしまうんでしょうね。せっかく四十年も続いてきた組合ですから、ここで設立の原点に立ち返って、もっと元気を出して、組合を盛り上げて欲しいですね。
 渡邉 組合の理事はいま半分が青年部出身の若手で占められていますが、こうした若手が5年後には間違いなく、執行部を占めるようになるでしょう。いつまでも我々がいてはいけない。そのためにも今我々がすべきことはこうした若手を温かく見守って、社会常識や企業倫理というものを学んでもらい、組合役員としての自覚を持って欲しい。経団連の奥田会長もライブドアーの加入申請に対して『企業倫理を勉強してもらうことはいいことだ』と語っていましたが、若さと言うのは限りない無限性を持っているので、大いに期待したいと思います。
今日は新年号と言うことで、言いたいことを言った気来がありますが、お正月と言うことでお許しいただきたいと思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


恒例の合同支部会を開催
粘着製品分野における環境への取組み
大日本インキ化学工業の協力で講演会

環境対応型粘着製品についての講演会

 組合の合同支部会は、12月2日(金)午後4時半より、台東区の池之端文化センターに於いて、大日本インキ化学工業のご協力で 「粘着製品分野における環境への取り組みについて」と題して開催されました。
 始めに坂内東支部長が講師の紹介を行い、大日本インキ化学工業タック技術本部粘着加工材技術グループマネージャーの向後勇一氏、タック事業部印刷フィルム第二営業部印刷用台に担当課長の小宮裕之氏、同じく山越秀樹氏が紹介されました。
 向後氏は、昨今報じられている揮発性の有機化合物(VOC)が健康障害を起こしていることが広く知られているが、化学物質に対する各業界の取り組みの現状などについて説明しました。
 この後大日本インキ化学工業の環境対応粘着製品について、VOC対策製品とリサイクル・リユース対応製品についての説明を行いました。
 VOC対策では無溶剤・低VOCの印刷用粘着フィルム『スーパーエコサイクルEM』、脱トルエン・キシレンの印刷用粘着フィルム『エコサイクルTDシリーズ』を、リサイクル・リユースでは、剥がせる、無溶剤・低VOCの印刷用粘着フィルム『ニューエコサイクル白A2-5』の特性について分りやすく説明されました。
 最後に環境にこれだけ優しくて、これだけ優れた特性を持つ粘着製品が出来ましたので、ぜひともご検討をいただきたいと思いますと締めくくりました。
 講演会終了後、別室に於いて恒例の忘年会が植田西支部長の司会で開催され、始めに渡邉理事長が『今年も組合運営にご協力を戴きありがとうございました。来年こそはもっといい一年にしたいと思います』と挨拶しました。
 続いて山本相談役の音頭で全員が乾杯をし、いつもながらのビンゴゲーム大会では、賞品が当たる度にあちこちで歓声が上がりました。


ラベルサミットジャパン
4月に日本で初開催へ

 「ラベルサミットジャパン2006」が、今年4月25日、26日の2日間、東京国際フォーラムに於いて日本で初めて開催されることになりました。
 同サミットは、コンファレンスとテーブルトップショーで構成され、日本のラベル業界に対して世界および日本のラベル市場の最新動向が基調講演としてスピーチされるほか、内外の主要メーカーからは最新のラベル技術をテーマにした内容をテーマとした講演が行われる予定。詳細は次号で掲載予定。


お詫びと訂正

 前号の新協賛会加入紹介の記事中、(株)ミヤコシの代表者が宮越巌氏とありましたのは、宮腰巌氏の間違いでした。ここにお詫びし訂正いたします。


新事務局員紹介
小林加代子さん

 組合事務局は、昨年の6月15日付で、森岡広美さんの後任に、小林加代子さんが入局しております。経理のベテランですので、組合員・会友、協賛会の方々よろしくお願いいたします。