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bQ8800
平成19年10月号00
00東京都ラベル印刷協同組合
00111-0051 東京都台東区蔵前4-16-4
編集:広報・情報システム委員会00
TEL(3866)4561 FAX (5821)644300

ラベルニュースbQ88号 メニュー
  ●CTPセミナーに30名が参加
    ラベル業界向けレタープレス樹脂版を
●第6回環境優良工場決まる
  経済産業大臣賞など8社が表彰
  ●ラベルマーケティングセミナーを
    実践編として3回に分けて開催
●第15回ミニ機材展
  15社が出展申し込み
  ●No.65 健康がいちばん!
    胃潰瘍はヘリコバクターピロリ菌が
●こんな話、あんな話
  優れたデザイン 機能備えてこそ
  ●青年部が参加して
    亀戸天神の神輿担ぐ
●なるほど・ざ・新製品
  第94回『岩崎鉄工』

CTPセミナーに30名が参加
ラベル業界向けレタープレス樹脂版を
30名が参加したCTPセミナー会場風景

 技術・環境対策委員会(園田正義委員長)主催の「CTPセミナー」が、9月11日(火)午後6時より、秋葉原の中小企業振興公社に於いて、組合員30名が参加して開催されました。当日は富士フィルムグラフィックシステムズ梶Aエスコグラフィックス梶A潟tナミズ刃型製版の全面的な協力の下、ラベル業界向けのレタープレスCTP版について説明を受けました。

富士フィルム、エスコ、フナミズ刃型の3社
従来版と比べ印刷精度大幅向上
製版時間の短縮とコスト削減に貢献

 セミナーは園田委員長の司会で進められ、初めに今回のCTPセミナー開催の経緯が説明された後、セミナーへと移りました。
 初めに富士フィルムグラフィックシステムズ鞄激倹サ品事業部の村越隆男事業部長が、アナログトレリーフ、樹脂凸版CTP方式の説明@ブラックレイヤータイプAダイレクトレーザー彫刻タイプ、富士トレリーフブラックレイヤータイプの説明@ラインアップ説明ACTPの効果、留意点、ダイレクトレーザー彫刻タイプなどについて、資料に基づいて説明しました。
 村越部長は、従来のアナログの樹脂版について説明した後、CTP版の最も大きな特徴は、従来のアナログ樹脂版に比べてネガフィルムによる真空密着露光を行なわないことで、製版時間の短縮やコスト削減に大きな貢献をするとともに、その性能面においても、従来版と比較して、多くの点で優れていることを数字を示して説明しました。
 富士トレリーフCTPの構造については、従来のアナログ版の上に約数ミクロンのブラックカーボン層を貼り合せてあるので、ベースはアナログということを頭の中に入れておいて欲しいと説明しました。
 また製版工程については、カバーフィルムを剥がし、赤外線レーザーによってマスク描画し、UVを空気中露光し、水洗いをした後、乾燥・後露光という工程が説明されました。
 さらにラインアップとして、現在発売中の再現性を重視したPVA系の「DWF95DT」と、今後発売予定の耐刷性を重視したナイロン系の「DWF95DU」の2種類がある。
 CTP版の性能については、@点の再現が精鋭となり、白抜きも深くなるAUV露光に対するラチチュードが広くなる等が挙げられ、CTPでの効果については@人肌など写真ハイライト部のディティール再現が可能となるAグラデーションのライト再現が良くなるB平網の均一性が良くなる等が挙げられた。
 続いてCTPの製版機メーカーであるエスコグラフィックス鰍フマーケティング部の中尾議一部長が、「ラベル業界CTP化の現状について」と題して、同社のCTP技術について説明しました。
 CTP版と従来版との製版工程の説明では、従来版はプレートの上にフィルム、その上にバキュームシートが重なるために紫外線が拡散し、過大なドットゲインを引き起こし、フィルム各層間のホコリが密着不良の原因となり、ボケ、ヌケの可能性が増大すると説明しました。
 これに対しCTP版は、樹脂上に直接塗布されたマスク層がレーザーで除去(アブレーション)され、樹脂面に直接紫外線が照射されるため、紫外線の拡散がない、ホコリの進入がないなどの特徴があると説明しました。
 同社ではすでに累計で1千台以上の販売実績があり、プレートイメージング専用機として多くのラインアップがあるが、「CDI Spark 2120」が、ラベル印刷用としては最適であると紹介しました。
 また、こうしたハード面だけではなく、ソフトウエアも揃えているのが同社の強みで、こうしたソフト面の充実があって初めてハードが生かせると結びました。
最後にすでにCTP版の製版を行なっている製版業者の立場から、潟tナミズ刃型製版の木原一裕社長が「凸版印刷のドットゲインについて」と題して、凸版印刷による網点の太るドットゲインは、CTP版によってかなりの部分が解消され、オフセットと変わらない印刷仕上がりが期待できることを印刷サンプルを配布して説明しました。
 組合では2年前に「CTPセミナー」を開催しましたが、この時にはまだシール用のCTP版が開発されていなかったために、今回改めて開催したもので、すでにシール用のCTP版が実用化されたため、予想を上回る参加者が詰め掛け、関心の高さを裏付けました。


第6回環境優良工場決まる
経済産業大臣賞など8社が表彰
シール印刷業界からも2社が

 日本印刷産業連合会(会長・山口政廣氏)では、このほど第六回環境優良工場を発表、シール印刷業界からも潟iガノと山田美術印刷鰍フ2社が選ばれました。
 同制度は印刷産業界における各企業の環境問題に対する取組みを促進するとともに、印刷工場の環境改善及び印刷企業に対する社会の一層の支持・理解を獲得することを目的に、平成14年度に印刷産業環境優良工場の表彰制度を制定したもので、本年で第6回を数える。
 今回は前回にもまして応募者が増加し、関東地区を中心に中小規模の工場が多かったのが特徴で、環境対策の内容も充実してきており、印刷業界全体の環境への配慮が顕著になってきた証拠と言えよう。
 特に燃料、電力の使用料削減やリサイクル等の徹底に始まり取引先への啓発活動、エネルギー単位からの改善の追及、廃油の再生利用景観・周辺環境への配慮の徹底など独自の取組が目立った。
 各章は次の通り。
■経済産業大臣賞 トーホー加工鰹ャ山工場
■経済産業省商務情報製作局長賞 日本紙パックグループ石岡加工竃{社工場 潟Tンニチ印刷国母工場
■日本印刷産業連合会会長賞 潟iガノ野田第一工場 褐文社本社工場 山田美術印刷竃{社工場
■日本印刷産業連合会奨励賞 東洋紙業渇。浜工場 池田印刷葛桾l島工場 潟vレスメディア本社工場(亀田センター) 拒o葉印刷本社工場 潟ーホウ本社工場 東京都緑友印刷製本協業組合本社工場 樺央ネームプレート製作所石狩第二工場 大成二葉産業叶[江工場


ラベルマーケティングセミナーを
実践編として3回に分けて開催
『企画提案できる企業作り』を目指す

 組合では今年度事業の柱の一つである「いかに創るかから、いかに売るかへ」をテーマに、企画提案できる企業作りを目指し、教育経営委員会(植田治司委員長)主催で、3回に亘って、「ラベルマーケティングセミナー」を開催することとなりました。
 これは3年前に組合が実施した『活路開拓調査実現化事業報告書』に基づいて、昨年度清宮和夫氏に2回にわたって講演して頂いたテーマを、今回はその実践編として3回に分けて実施するものです。
 この3回のセミナーを通じて、企画提案できる企業作りを目指そうというもので、講師の清宮和夫氏も、「できれば3回全て出席して戴ければベストだ。レジュメも第1回目に配布する物を3回通して使用するので、是非とも一人でも多く、組合員に参加していただきたい」と語っている。
 3回のスケジュールは次の通り。

◆第1回目 10月16日(火)午後6時 秋葉原・中小企業振興公社会議室
◆テーマ 『いま売れる仕組み作りはどうして必要なのか』
@現在の業界に蔓延している営業の姿をあるべき姿にするには
Aシール・ラベル業界の全体を見渡せば多くの商機がある。
Bどんな様に見渡せばよいか。シール・ラベルの需要、商機のつかみ方
C評価アンケート、チャンスマップ、キャッスルマップを使い進めます。

◆第2回目 12月6日(木) 午後4時 日暮里・ホテルラングウッド
◆テーマ 『将来の姿、方向性を定めるには何をしたらいいのか』
@いかに売るかのための得意先内容の類別、整理(顧客セグメンテーション)は
A顧客セグメンテーションの抽出仕方
Bセグメンテーション別の目標設定、戦略スケジュールの立て方
C得意先カードのセグメンテーションとの関連性の持たせ方
Dビジネスフォロー、サプライチェーンの考え方、構図化

◆第3回目 来年2月中旬 会場未定
◆テーマ『実行、遂行の検証と継続的展開を進めるために』
@計画を進めるアプローチの方法
APDCAの考え方
B見直し、反復の方法、考え方
C効果の検証
Dセミナーの総括


第15回ミニ機材展
15社が出展申し込み

 第10回ラベル関連ミニ機材展は、現在出展募集中ですが、10月1日現在、13社が出展申し込みをしています。すでに業界の恒例行事となった同展ですが、今回は10回目という節目を迎え、 初出展の企業も目立っています。
 今回も希望社はミニプレゼンテーションを行い、各社の今もっとも力を入れている商品のPRをする予定です。また、すでに行なわれた『第17回シールラベルコンテスト』の入賞作品を会場で展示します。

 出展予定者は次の通り。
 リンテック、丸伸製作所、江東彫刻、富士フィルムグラフィックシステムズ、三和技研、ソルテック工業、タック化成、ケミテックシー・エス・エス、三條機械製作所、大日本インキ化学工業、日本ウエスト、タカノ機械製作所、イー・エフ・アイ、光文堂東京支社、村田金箔(十月一日現在)


No.65 健康がいちばん!
胃潰瘍と十二指腸潰瘍は
ヘリコバクターピロリ菌が

1.どんな病気?
 食物を消化する胃液には、強力な酸が含まれています。この胃液から胃壁(粘膜)を守るために胃は粘液を分泌しています。ところが、胃液と粘液との不均衡が生じると、胃酸によって胃壁がおかされてしまいます。
 これが胃潰瘍です。初めは、粘膜のごく表面がただれる程度ですが、進行すると粘膜に穴があきます。さらに進行すると粘膜の最も下の層からその下の筋層にまで達し、ひどい場合には、筋層の下の漿膜層に穴があき、時には穴が胃壁を突き抜けてしまうこともあります。
 また、十二指腸壁も胃壁と似た構造で、十二指腸潰瘍もやはり胃液と粘液との不均衡が生じて、十二指腸壁がおかされ起こるのです。

2.どうしてなるの
 胃や十二指腸はデリケートな臓器です。そのため、肉体的、精神的ストレスや、アスピリン、インドメタシンなどの薬剤などによって、胃の粘膜の血液循環が悪くなり、粘液・粘膜の働きが低下し潰瘍を引き起こします。
 また、胃の粘液の中に生息しているヘリコバクター・ピロリという細菌がつくり出すさまざまな物質によって、粘膜が刺激を受け炎症を起こし胃潰瘍の発症の下地を作っています。
 一方、十二指腸潰瘍は、ストレスなどで胃酸やペプシンなどの消化液の働きの過剰が原因で起こる場合が多いため、若い人に多く見られます。

3.生活習慣改善アドバイス
 ストレス解消を上手にし、規則正しい生活を心がけ
 食事は毎日決まった時間に摂る
 牛乳、卵の動物性たんぱく質及び豆腐などの植物性たんぱく質を積極的に摂る
 繊維の多い野菜はよく煮る
 肉や魚はミンチにするか細かく切る
 揚げ(油っこい)物は控える
 香辛料、強いアルコールや炭酸飲料など胃を刺激するものは避ける
 柑橘類(ミカン・グレープフルーツなど)を控える
 禁煙する

4.早期発見が鍵です!
 胃部レントゲン検査によって潰瘍の有無を調べます。潰瘍の疑いのある人は、内視鏡検査を行って確定診断します。また、胃潰瘍にはがんと紛らわしいものもあるため、その場合には、粘膜の一部を取って調べる病理検査が必要になります。胃潰瘍は軽いほど治りも早いので、胸やけ、腹痛、食欲不振、胃や腹部の不快感などを感じたら、できるだけ早く消化器内科を受診しましょう。

5.ピロリ菌とは
 ピロリ菌に感染した人のすべてが慢性胃潰瘍になるわけではありません。ピロリ菌に感染するとまず、すべての人が慢性胃炎となります。その中の一部が進行して萎縮性胃炎、さらにその一部が慢性胃潰瘍や胃がんになります。日本の中高年の人の70〜80%の人がピロリ菌に感染していますが、そのなかで慢性胃潰瘍にまで進行するのは約2〜3%、胃がんになるのは0.5%程度と言われています。
 また、ピロリ菌に感染してから慢性胃潰瘍を発症するまでには、数十年かかると考えられています。
 ピロリ菌の感染経路は、まだよくわかっていませんが、口から胃の中に感染するのだろうと言われています。

参考資料 http://www.peare.or.jp/peare/a/06stom/0602stom.html


こんな話、あんな話

 このコーナーは、一般紙や業界紙などに掲載されていた、ちょっと面白い話、ためになる話を紹介するコーナーです。今回は日経産業新聞8月21日付の『ミスターウォークマンの遺言』と題したソニー元取締役の黒木靖夫氏の生前のインタビュー記事から抜粋したものです。

優れたデザイン 機能備えてこそ

 日本の工業デザイナーの草分けだった黒木氏は、1960年にソニーに入社。「SONY」のロゴマーク作成や銀座のソニービル開設を担当した後、創業者の盛田昭夫氏に見日まれ、商品企画の責任者に就任。世界的に大ヒットしたヘッドホンステレオ「ウォークマン」を世に送り出した。
 こんな技術があるから何か作ろう、と考えるのは技術者が陥りやすい間違い。こんなのがあったらいいよな、と生活視点からはじめないと失敗するんです。
 ウォークマンがそうだった。若い技術者が自分で楽しむために、カセットレコーダーからわざわざ録音機能を取り除いた。黒木氏が商品化に動くが、技術的に後退する製品に役員は皆、反対。賛成したのは「省エネにいいね」と言う創業者の井深大氏と「若者にぴったりだ」と面白がる盛田氏だけだった。
 「手の平テレビがあったらいい」「マッチ箱大のビデオならおもしろいな」。過去ソニーはそんな突拍子もない発想から次々製品を生み出してきた。
 ソニーが後に撤退する高級家電ブランド「クオリア」の発表を聞いた黒木氏は「売れませんよ」と雑誌で予言した。任天堂に押される今の「プレイステーション」も、「消費者は何も端末が欲しいわけじゃない。ゲームがしたいだけ。生活視点なら、まずソフトありきのはず」と苦言を呈した。
 画期的に発明は若いやつがポッと考えるもの。それを生かすも殺すも経営者次第。井深さんはよく言っていた。機械は必ず壊れる。人間も必ず失敗する。失敗を許す文化が大事なんだと。
 井深氏は若い技術者に次々仕事を任せた。盛田氏は仕事を誰がやったか調べさせ、若手にも自ら電話した。しがらみにとらわれず自由に挑戦する風土と,面白がりながら現場を鼓舞する経営者。そして黒木氏のように現場のアイデアからとにかくやってみるプロデューサー的な存在が、次々ヒットを生み出す土壌を形成したに違いない。
 井深、盛田は売り上げを伸ばせと言ったことがない。世の中を変える商品を狙っただけ。ベンツだって小さい会社でしょ。規模拡大の発想は忘れたほうがいい。
 韓国や中国に比べ、日本がまだ強いのはデザイン。これは実はきわめて重要な経営資源なのにまだ気づいていない。部品を減らすとかの工夫も日本のお家芸。ムダをそぎ落とした機能的なデザインは世界で通用する。


青年部が参加して
亀戸天神の神輿担ぐ

 青年部レクレーションの新たな試みとして「神輿を担いで下町文化に触れよう」と題し、9月16日(日)に、椛蜩激}ーク工業 清水氏の地元、亀戸天祖神社のお祭に参加させてもらいました。
 早朝よりスタート。町中は、熱気にあふれ、すでに盛り上がりをみせていました。5年に一度の大祭という事もあり20数体もの神興行列は圧巻。気温30度を越す中、組合員数名も担がせてもらい中々味わえない体験をする事が出来ました。(詳細はネットに掲載)

亀戸天祖神社の大祭に青年部が参加

なるほど・ざ・新製品
第94回『岩崎鉄工』
凸版間欠輪転印刷機「mini」を発表
コンパクト&ハイクォリティな設計
「IGAS2007」で注目集める

 岩崎鉄工(東京営業所・台東区雷門2−6−2 TEL 3847−7121)では、凸版間欠輪転ラベル印刷機「IWASAKI mini」をこのほど正式発表しました。
 同機は平圧・半輪転機の入れ替え機として、コンパクト・ハイクォリティナな間欠輪転機として開発したもので、標準モデルは4色印刷ユニット、UV乾燥装置、平抜き装置から構成されているが、機械寸法は長さが3989mm、幅が1532mmとコンパクトサイズ。
 先月開催された「IGAS2007」で正式に発表され、入場者の関心を集めました。

 主な特徴は次の通り。
■バキューム装置付給紙機
 バキューム方式で原紙を戻すことにより、摩擦部分を減らし、擦り傷や紙粉の発生を軽減させます。
■見当調整
 機外で版貼り器を使って容易且つ性格に版がセットできます。また印刷運転中に、ユニット自体を捩る事により、版歪みの調整が可能であり,天地、流れ方向の調整機能として合わせて使用する事で、見当調整に要するヤレ紙の削減に貢献します。
■タッチパネルコントローラー
 メインコントローラーに、主だった設定・調整項目を集約。タッチパネルより一元管理で操作可能となり、作業効率を飛躍的に向上させました。
■平抜き装置
 コンパクトボディで十分なパワーと精度を発揮します。ラミネート装置がオプションで追加できます。

 機械仕様は次の通り。
 ▼色数= 4色▼機械速度=50〜200rpm(24m/min)▼原反幅=50〜180mm▼最大印刷寸法=170×120mm▼原反最大送り量=200mm(120mmを超えると使用できるユニットが制限される場合があります)▼最大原反径=θ450mm▼最大ダイカット寸法=170×120mm▼所要電源=3相200V14Kw▼UV用所要電源=一体型電源ボックス3相200V 9.6Kw