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●景気に一喜一憂せずに 平成21年元旦 |
●厚生労働省補助事業セミナーを開催 職場のメンタルヘルス | |
●ラベルマーケティングセミナー ラベル見本帳を利用したマーケティング |
●初春放談・年男大いに語る 栗原副理事長・本間専務理事 | |
●青年部・恒例の国内研修旅行 ソルテック工業見学と安全運転講習会 |
景気に一喜一憂せずに | ↑ |
平成21年元旦 | |
理事長 弓納持 昇 |
新年明けましておめでとうございます。旧年中は組合に対しまして格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、昨年はアメリカの金融危機に端を発した世界的な金融危機により、一気に世界経済が破綻してしまうという、これまでに経験したことのない厳しい状況に直面しています。
世界的な大恐慌がやってくるという見方もあり、政府の思い切った経済政策が望まれるところではありますが、わが国の政府は2人の首相が相次いで政権を投げ出し、1年で3人も首相が代わるという体たらくで、これでは一体何に期待すればいいのでしょうか。
私は一昨年の5月に理事長という大役を仰せつかり、1年半以上に亘って様々な事業と取組んでまいりました。特に就任の際には組合員の方々に『参加から参画へ』と訴えてまいりました。
そして「いかに創るかから、いかに売るかへ」と題して、ラベルマーケティングセミナーを開催し、我々にもっとも欠けている『マーケティング』について、徹底的に勉強をしてまいりました。どんなに素晴らしい物を創っても、それを売るというノウハウを持っていないのが大半の組合員でした。
そしてマーケティングのツールとして、共有の見本帳を創って欲しいという、組合員の声に応えてラベルサンプル帳を作成、それを使ってのマーケティングについても勉強会を開催しています。
また、今年度は厚生労働省の『労働時間等設定改善推進事業』の委託を受け、今後予想されている若年労働者の大幅な不足に対応するため、労働時間の短縮、年次有給休暇の取得率の向上によって、ワーク・ライフバランス(仕事と生活の調和)に積極的に取組んでいます。
どんなに不況になろうとも環境問題が今後もキーワードになってくることは間違いありません。むしろ不況になればなるほど、省エネルギー問題は脚光を浴びてくるはずです。
日本印刷産業連合会が進めている「GP認定制度(グリーンプリンティング)も、この春には当組合でも第一号の認定企業が誕生する予定です。
大事なことは景気に一喜一憂することなく、将来を見据えた経営基盤を作ることが、もっとも大事なことではないでしょうか。
組合の大半を占める小規模・零細企業にあっては、むしろ小さいからこそ、武器になることも沢山あるはずです。厳しい時ほどチャンスであると、前向きに考えていこうではありませんか。
今年は丑年ですが、漢書によると『丑』は「紐」(ひも・からむ)の意味で、芽が種子の中に生じて、まだ伸びることが出来ない状態を表しているとされています。つまり、裏を返せば、すでに芽は出ているということになります。
この芽が地表に出て、そして成長して実がなるためには、当然我々一人ひとりの努力が必要となってくることは言うまでもありません。
今年が組合員、会友、協賛会の方々にとって、より良い年になりますよう、ご祈念申し上げます。
青年部長 森田 修 |
新年明けましておめでとうございます。皆様には、平素より青年部の活動に多大なご支援、ご協力を賜り誠にありがとうございます。
昨年を振り返ってみますと、相変わらずの金融不安、世界中に広がるテロの不安、食品偽装、毒入りギョーザ等、生活を営むうえでの不安が後を絶ちませんでした。しかしながら、北京オリンピックの開催や、アメリカ大統領選挙での初の黒人大統領誕生など、希望の持てる出来事もありました。
青年部の活動におきましては、年3回の勉強会、定例会等、青年部員の積極的な参加により、毎回充実した行事とする事が出来ました。また、昨年7月には、神奈川青年部の主催で三協組合同BBQ大会を行い、親睦を図りました。11月には国内研修旅行として、ソルテック工業蒲lへの工場見学と、ツインリンクもてぎでの安全運転講習を行いました。
これからも部員ひとり一人が、青年部に参加して良かったと実感できる活動を行っていける様に努力してまいります。もとより、部員ひとり一人の組合活動への理解と協力が、何よりも大切です。本年もどうぞよろしくお願い致します。
協賛会長 大内昭彦 |
新年を迎え、皆様に謹んでお慶びを申し上げます。日ごろより協賛会各社に対し格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
昨年は原燃料価格の高騰、米国発の金融危機、そして世界景気の後退と、激動の一年となりました。また、経済のグローバル化による影響の大きさを改めて痛感させられた年でもありました。シール印刷業界においても、景気の減速による市況悪化と同時に新たな競争時代がスタートし、大変厳しい経営環境となりました。2009年につきましても、引き続き厳しい状況が続くと思われますが、そうした中、企業が成長していけるのか、沈滞化してしまうのか、まさにトップの経営手腕が問われる一年になるのではないかと考えます。このシール印刷業界は過去の不況を幾度も、幾度も乗り越えて、今日の隆盛に至っているという厳然たる事実があります。不況期はまた一方で、今までの考え方、やり方を根本から見直す良い機会でもあると思っています。
市場では嗜好の変化や多様化によって大量生産されていたものが少量に、継続発注されていたものが単発にと、産業界全般として状況に変化が生じています。軟包装への直接印刷とは異なり、情報表示媒体としての粘着ラベルには、必要な時に必要な枚数だけ供給でき、可変情報にも適応しやすいという強みがあります。
さらにさまざまな機能性を付与することによって、シール印刷でしかなしえない新たなマーケットを切り開いていくチャンスも生まれてきます。
アメリカの次期大統領のオバマ氏は、「Change(変革)」を標榜して、現状の打開を図ろうとしています。そしてアメリカ国民もまた、「Yes, we can!(我々にはできる)」と、これにこたえていこうとしています。今の時代、既成概念にとらわれず、さらなる変革に向けた努力を重ねていくことによって、新しい未来は必ず開けていくものと思います。
そのために協賛会会員各社も、皆様のよきパートナーとしてお役に立てるよう一層の努力をしていく所存です。本年もよい一年となりますよう、共に頑張っていこうではありませんか。
厚生労働省補助事業セミナーを開催 | ↑ |
「ワークライフバランスにおける 従業員のメンタルヘルスについて」 |
メンタルヘルスについてのセミナー |
組合では、厚生労働省の『労働時間等設定改善推進事業』を今年度事業の柱として推進していますが、12月4日(木)午後4時より、台東区の「ラ・ベルオーラム」に於いて、「ワークライフバランスにおけるメンタルヘルスについて」と題したセミナーを開催、25名が出席しました。
今回は社団法人・日本産業カウンセラー協会の正木真理子氏を講師に迎え、最近大きな社会問題にもなっている『従業員のメンタルヘルス対策について』と題して、うつ病とは何なのか、うつ病にならないための対策や、うつ病の見分け方、なってしまったときの会社の対応策等々について約2時間に亘って講演を聞きました。
正木氏は、職場においてメンタルヘルス不全者が増大しており、年間3万人を超える人が自殺している、職場のメンタルヘルスのためには、@心の健康の増進A心の不健康な状態への早期対応B円滑な職場復帰と再発の防止の3つが大事であると訴えました。
また、ストレスについて生きている限りストレスはあって当然だが、外部から加えられるストレスがその人の耐えられる限度を超えてしまうと心や体に異常が起こってくるとした上で、従業員のうつ病を早期に発見するのは、事業所のトップと管理職であるとしました。
万が一従業員がうつ病になった場合には、周りのサポートが回復のための大きな要素になってくるので、常日頃からメンタルヘルス対策を心がけていくことが大事であると結びました。
ラベルマーケティングセミナー | ↑ |
ラベル見本帳を利用した マーケティングについて |
教育経営委員会主催による「ラベルマーケティングセミナー」は、11月13日(木)午後6時より、秋葉原の東京都中小企業振興公社ビル会議室において開催されました。
同セミナーはこれまで四回開催されており、今回は、組合員の要望で作成された『ラベルサンプル帳』を使ってどうマーケティングしていくのかについて、清宮和夫氏を講師に勉強しました。
@清宮氏はラベル見本帳をいかに活用するかAシール・ラベル見本の有効性Bカタログ・見本の作り方Cカタログ・見本を生かして新規得意先の開拓Dいかに離反得意先を取り戻すかEシール・ラベルカタログの継続活用Fカタログの利用状況などについて説明しました。
また、最後には出席者から、各社のラベル見本帳を使った実際の運用例なども紹介しました。
清宮氏の講演を聞く参加者 |
初春放談・年男大いに語る | ↑ |
副理事長・栗原延行 専務理事・本間敏道 | |
本間 明けましておめでとうございます。今回は私と栗原副理事長が年男ということで、『年男、初春に大いに語る!』と題してこの対談を企画させていただきました。
栗原 私が昭和12年、本間さんがひと回り下の昭和24年生まれだね。遂に本間さんも今年60のお爺さんだね(笑い)。
本間 自分が60になったなんてまったく信じられませんがね。
栗原 それは誰でも同じだよ。自分だけは年を取らないと思っている。
本間 初めて私が栗原さんとお会いしたのは、今からもう30年以上前になりますね。まだ栗原印刷の専務でしたし、私も業界紙の記者をしていた頃ですから30代と40代でした。
栗原 ラベル業界は右肩上がりで、年々二桁成長を続けていた。今から考えると想像もできないほどいい時代だった。
本間 私が業界紙の記者になって初めて書かせてもらった記事が、米国のエイブリー社が日本上陸という記事でした。ラベル業界に黒船が襲来などと、粘着原紙業界が騒がしかった時でした。
栗原 そうだったね。そして山陽ファッソンという合弁会社ができた。当時はまだセルフラベル特許があったから組合財政も豊かだった。それに比べると今は組合員離れに歯止めがかからず、組合財政も逼迫してしまっている。うちの組合では2代目理事長の池田欽二さんと3代目理事長の日野七郎さんが、本当に寝食を忘れて組合のために奔走してくれたので、小さいながらもまとまった組合になることが出来たし、今あるのはこの2人のお蔭といっても言い過ぎではない。
本間 本当ですね。池田さんは業界の歴史を残さなくてはと自費で業界史を3冊も出版しましたね。後に私が『シール印刷のあゆみ七十七年史』を執筆させて頂いた時も、池田さんの本があったからわずか一年で発刊できたと思います。
栗原 今はなかなか組合のために寝食を忘れて、業界のために尽くすという人はいなくなってしまったね。時代が違うと言ってしまえばそれまでだけど。すぐに私利私欲で動く人は多いけど。(笑い)
本間 私は専従で組合から給料を貰っているから、一生懸命にやって当たり前ですが、組合役員の方はまさにボランティアですから、本当に頭が下がります。前理事長の渡邉正一さんにしても、弓納持現理事長にしても、会社の規模から言ったら本当に大変だと思いますよ。
栗原 やはり使命感だろうね。自分がやらなくてはということと、業界を少しでも良くしたい、それが自分たちにいずれ跳ね返ってくるということで、頑張ってくれている。私がやっていた頃は景気が良かったから、何をやっても組合員もついて来てくれたが、今はこんな経済情勢だから本当に大変だ。
本間 栗原さんが大分以前に新年号の年頭所感で、カオスの時代と題して書いた記事を良く覚えていますが、まさに今『カオス(混沌)の時代』と言ってもいいですね。
栗原 そう。何があってもおかしくない時代になってしまった。子が親や祖父母を殺したり、凄惨な事件が日常茶飯事に起こっている。このままでは本当に日本はどうなってしまうのか心配だ。
本間 世界大恐慌の再来だという人もいますが。
栗原 その可能性も否定できないが、そう心配ばかりしていてもしょうがないよ。ますます暗くなってきてしまうからね。もっと前向きにいかなくてはね。この世からラベルがなくなることは有り得ないのだから、いかに売るかということを考えていかないとね。
本間 弓納持理事長のスローガンは「いかに作るから、いかに売るかへ」ですからね。理事長は就任以来一貫してこのことを訴え続けていますね。
栗原 いかに作るかというのは、もうすでに組合員は分かっている訳で、それをいかに売るかということが、今までもっとも欠けていたんだ。結局マーケティングの方法が分からなかった。どんなに良い製品でも売れなければ何の意味もない訳だからね。
本間 印刷技術はもうすでに日本は世界一と言ってもいいですよね。だからこそ今後は、それをいかに売るかということに焦点を当てていかなくてはならないということでしょうね。
栗原 今後組合の重要性はさらに増してくると思うよ。今こそ『一社では出来ないことを数の力で』という、組合の役割を果たしていきたい。高度成長時のように、何もしなくても会社が伸びた時代はともかく、これからは組合の力がものを言ってくると思う。協賛会だって、小規模の企業であっても、その後ろに組合があれば、その力を無視することは出来ない。それは昨年の値上げの問題の時でも証明された。
本間 それは連合会にも言えることですね。いま地方協組から、連合会改革の強い要望が出ていますね。
栗原 それは今に始まったことではないけどね。やはり連合会は各協組の連合体だから、ピラミッドの頂点に位置していなくてはおかしいのだが、それが同列か、単なる連絡協議会的な位置づけになってしまっている。
本間 他の印刷業界でも連合会というのはちゃんとピラミッドの頂点という位置づけになっていますよね。ラベルコンテストと年次大会が主な事業というのではこれは不満が出て当たり前でしょうね。
栗原 もちろん、何かをやれば金がかかるのは当たり前だけど、しっかりしたビジョンを示して、こういうことをやっていくということになったら、金銭面での不満はなくなると思う。今は何もないから、上納金ばかり取られてということになっているのでは。
本間 うちの組合も最近は跡継ぎがいないので廃業というケースが増えてきましたが。今後もさらに増えるのではと心配しています。
栗原 この事業承継の問題は深刻だね。こうしたところを組合がまとめて何か出来ないものかと考えているんだけどね。せっかくこれまでの得意先があるのだから、それを無駄にしないためにも協同の工場を作るとか、組合にオンデマンドのラベルプリンターを設備して、組合員に自由に使ってもらうとか、真剣に考えなくてはと思っています。組合自体も大きく変わっていく必要がある。
本間 組合自体の承継問題も大事ですよね。青年部などの若手にどう組合を引き継いでいくかという。
栗原 組合も後継者不足だからね。しかし、青年部があれだけたくさんいるのだから、そう悲観はしていない。要は青年部一人一人の自覚だと思うよ。青年部だけをやっていれば楽しいかも知れないが、自分たちの組合だ、組合あっての青年部だということさえ自覚してくれていれば、そう心配は要らないと思う。今年はお互い年男だから公私共に頑張りましょう。
青年部・恒例の国内研修旅行 | ↑ |
ソルテック工業の見学と 安全運転講習会に7名が |
青年部恒例の国内研修旅行は、11月8日、9日の1泊2日で実施され、7名の部員が参加しました。
1日目は栃木県那須にあるソルテック工業蒲lの協力を得て工場見学をさせていただきました。
同社は電子部品・新素材・包装・印刷などの部品、素材の加工(主にカット スリット、ダイカット)を行う自動機械の設計・製造や、それに伴う加工技術の研究開発をしている会社です。
到着後直ぐに高塩吉治社長・高塩竜太常務に歓迎の挨拶をいただき、また昼食をとりながら会社の創業期のことや特許取得の話・事業継承の話などを聞かせていただきました。
目玉はレーザーカッターの実演でした。小さくて複雑な型も問題なくテキパキ抜いてカス上げしていきます。小さくてもカスが上がるのはカスと製品の間が0.2mm空いている(焼き切っている)為とのことです。
型は全てサーバーのようなものに保管するので型の保管場所に困りません。抜きの深さも一定でムラ取りの時間が短縮できる点もメリットだと感じました。部員皆がとても関心を持って一番長い時間見ていた機械でした。そう遠くない未来に使っている刃型の何割かはこれに取って代わるであろうことを想像させられました。量産効果が出て価格が下がっていくことを期待します。
全般的にソルテックさんの機械は整備がしやすいようにいたるところに工夫がしてあり、またその構造においてたくさんの特許をお持ちでした。「こうすると整備が楽でしょ」と簡単に部品を外してみせる高塩社長の実演に大変感心させられました。
機械全体の見た目の美しさは機能美とも言える無駄のない工夫の賜物だと思いました。出荷するものはほぼオリジナルの機械になるということです。それだけ顧客を大事にし、様々な要求に応えようとする姿勢は我々も大いに見習いたいところだと感じました。まるで我が子を送り出すように、「私のところから巣立っていった機械達にはめいっぱいフル稼働してほしい」と高塩社長の機械に対する熱い想いが印象的でした。
二日目は、場所栃木県宇都宮市の「ツインリンクもてぎ」に移して安全運転講習を体験しました。ここでは普段体験できないような低ミュー路走行や滑りやすい路面でのブレーキング、強制的にスピンさせた状態からのリカバリーなどを体験できるとあって、皆さん楽しみにしていました。
最初に日常の車両点検"ブタと燃料"(ブレーキ、タイヤ、灯火類、燃料)の重要性の説明から始まりました。それから貸し出しのシビックに1台2名ずつ乗り込み、車両の慣熟走行をしました。
その後は通常走る速度よりも遅いくらいの速度でのブレーキ体験などもありましたが、ほんの5km/h違うだけでも対処の仕方が変わって皆さん悪戦苦闘されてました。
低ミュー路(滑りやすい路面)での周回走行もあり、タイム計測が始まるとついつい速度を上げてしまいがちになりますが、そこを我慢しないと余計に滑ってなおさら遅くなってしまう事もあり、皆さん熱くなっていたようでした。
今回の様な体験をきっかけに、今まで以上に安全運転に努められればと思います。
高塩社長から説明を聞く参加者 |