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No.341 |
平成24年8月号 |
東京都ラベル印刷協同組合 〒111-0051 東京都台東区蔵前4-16-4 |
編集:広報・情報システム委員会 TEL(3866)4561 FAX (5821)6443 |
「いま、ここから新たな一歩を」 第54回年次大会・東京大会 |
シール印刷100年! |
いよいよ10月19日の開催迫る! いま東京でもっとも熱いエリアで |
全日本シール印刷協同組合連合会(小宮山光男会長)主催の、「第54回年次大会・東京大会」は、当組合の担当で10月19日(金)に、東京スカイツリーの開業や、パンダで賑わう上野動物園の地区にある「浅草ビューホテル」にて、いよいよ開催されます。すでに大会案内状が各協組に配布され、8月20日が申込締切りになっています。
今回は1912年にわが国で初めてシール印刷が刷られてから百年の節目の年となります。
1912年、明治45年に当時四谷・大番町にあった尚山堂で、わが国は角シール印刷が刷られてから今年でちょうど百年という節目の年に当たります。
この記念すべき年に『第54回年次大会・東京大会』が、当組合の担当で開催されることになった意義は大きく、大会の成功に向けて、組合員・会友、協賛会の全面的な協力をお願いするものです。
大会のテーマは「いま、ここから新たな一歩を」に決定しましたが、これは百年という歴史を踏まえたうえで、カウントをいったんゼロに戻し、新たな一歩を踏み出そうという意味が込められています。
当組合が年次大会を担当するのは、平成13年にホテルグランパシフィックメリディアンで開催した、第43回大会以来11年ぶりで、浅草ビューホテルでの開催は平成5年の第35回大会以来実に19年ぶりとなります。
今回の会場となる浅草ビューホテル周辺は、東京スカイツリーの開業や、パンダで沸く上野動物園のある地域で、いま東京でももっとも熱いエリアとされています。
各協同組合に開催案内と参加申込書が送付されていますが、すでに多くの参加申し込みが寄せられています。組合では弓納持実行委員長を中心に、各委員会で準備が進められており、二月余りに迫った大会に向けて、さらにいっそうの組合員・会友の方々の協力が求められています。
- 栗原延行氏など三名に特別功労賞
- 今回、シール印刷百年という節目の年に当たるため、連合会として、栗原延行氏、福島資之氏、庄司昊明氏の三氏に、特別功労賞を授与することとなりました。
これら三氏は、長年にわたってシール・ラベル印刷業界の発展に多大な貢献をしたことが認められ、今回シール印刷百年の節目の年の大会に、特別功労者として表彰するものです。
- 開 催 概 要
- ■日時 平成24年10月19日(午後1時半より)
■会場 「浅草ビューホテル」 台東区西浅草3-17-1 TEL 03-3847-1111
■記念講演会 午後2時半〜午後4時
テーマ「Draw Your Dream 〜想像から創造する新しい価値〜」
講師 中西 景仁氏 |
カリカチュアジャパン株式会社代表取締役、代表アーティスト。ISCA(国際カリカチュアリスト連盟)アジア大使。1996〜2001年末まで、カリフォルニアを拠点に、約六年間で全米500件のイベント・パーティにてカリカチュアサービスを提供。帰国後、カリカチュアジャパン株式会社を起業。2007年カリカチュア世界大会にて、総合、ベスト白黒テクニック、ベストカラーテクニックと、史上初の三冠優勝。他、欧州大会全四部門制覇をはじめ、国際大会に於いて20の受賞歴を持っています。2007年Newsweek『世界が尊敬する日本人100』に選出されました。現在は活動の拠点を日本に移し、アーティストとして、経営者として、数々のメディアに出演。中でも、テレビ東京『ソロモン流』は大きな反響を呼びました。カリカチュアを通して、一人でも多くの人に笑い・感動・サプライズを提供したいという夢を実現する為、現在、多方面にて活動をしていらっしゃいます。 (カリカチュアとは、特徴を大げさに誇張した風刺画、似顔絵のこと)
- 記 念 式 典
- 午後4時15分〜午後5時45分
組合功労賞・特別功労賞表彰式、ラベルコンテスト表彰式
- 懇 親 会
- 午後6時〜午後8時 アトラクション等
会費 一名・2万円 同伴婦人・1万7000円
宿泊 シングル・1万4800円 ツイン・2万3300円(いずれも朝食付き)
関連行事 第22回シール・ラベルコンテスト・第24回世界ラベルコンテスト・全日本シール印刷青年部協議会(JS)総会
締め切り 平成24年8月20日までに、組合にお申し込みください。
9月20日以降のキャンセルについては、理由のいかんに関わらず返却いたしませんのでご注意ください。
問合せ先 東京都ラベル印刷協同組合 台東区蔵前4-16-4 TEL 03-3866-4561/FAX 03-5821-6443
三光産業(渋谷区神宮前3-42-6)では、このほど代表取締役に取締役生産本部長の遠藤幹雄氏が就任しました。
なお、山原剛之社長は相談役に就任しました。
今年もラベル関連ミニ機材展を開催 |
11月17日(土) 東商センター展示場 |
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出展申し込みは8月20日より開始
スクリーン印刷業界の品質基準とクレーム対応の実態 |
全日本スクリーン・デジタル印刷協同組合連合会会長 吉田弘氏 |
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- 前号からの続き
- 北陸などでは冬になって雪が多くなると、湿度も多くなって、インキの劣化や変色などが起きてくる。この会社では特別にそのための品質基準というものがある訳ではなくて、はっきりとこういう時にこういう変化が起きるというものがないので困っている。
そのためこの会社では、印刷した時点で、その時の温度がどの位だったか、湿度がどの位だったか、それを全部記録に残しているそうです。そして問題がおきた時に、うちではこういう条件で印刷しているんだと説明しているそうです。ですからそれを超えた自然の変化による問題の発生については、理解をして欲しいと言っているようです。
インキジェットの出現はスクリーン印刷の一部に大きな変化を起こしましたが、市場の拡大に影響を与えました。今まではバスラッピングのような大きなものは、つなぎ合わせてスクリーン印刷業者が大型の版で刷っていましたが、インキジェットの出現で非常にコスト的に安くなった、大量印刷は無理ですが、それでも一枚ずつ刷るよりも、大変コスト的に安く上がるということで、この分野が非常に増えてきています。
大型印刷がスクリーン印刷の独占的市場でありましたが、その大きさに限界があること、それと版代が高いことが普及の課題になっていました。
ただこの分野はコンピュータの操作が出来て、機械を購入できる資本があれば、熟練技術が必要だということではない訳で、機械の償却が出来ないうちに、不況によるコスト競争が進んでいるというケースもいくつかあります。
この分野では欧米と日本では多少違っていまして、欧米では広告の期間が短くて、かなり交換する頻度が高いのですが、日本では屋外広告には色々な規制があって、なかなか増えません。
欧米では一週間で変わるという広告もあります。日本はなかなか切り替えが進みません。ですから三年持たなければいけないとか、五年の品質を保証しろとか言うことがあります。
しかし、この時代にひとつの広告を五年もそのままというのは逆におかしいのですが、日本の異常な品質基準が、そういう実態を生み出しているとも言えます。
日本製品だから厳しいんだという話を良く聞きます。
中国の物ならこれでいいんだ、だけど日本から来る物はだめだという実態があるように思います。これは国の文化の違いということかも知れません。
この車に貼るとか外で使うようなインキジェットの製品の場合、まず注意しなければいけないのは、素材シートの選択、五年保証のシートと、半年保証のシートでは当然単価が違いますし、新規参入の業者がこの基準を守らずに入ってくるということがあります。
顧客は当然安いほうの見積もりを採用します。この時に問題がおきます。インキジェットの製品はだめだねという評価になってしまいます。これが一番つらいと言っていました。
インキジェット用の素材は密着性を良くするために、コーティングをしてあるのですが、その微妙な変化によって、インキの変化があるそうです。また、感想には通常二十四時間かかる訳ですが、明日開店だから早く納めてくれということで、インキが乾燥しないうちにラミネートをしてしまうために、問題がおきるケースもあります。
大きな物が刷れるといいますが、ホテルなどの壁紙などでは、何枚か貼り合せますが、一枚目と二枚目の色が違ったり、張り合わせの位置ずれもクレームの対象になります。ルイヴィトンのポスターを貼った時に一ミリずれたそうです。納品の見積もり金額が500万円くらいで、クレームが1000万円以上かかったということもあったと聞きました。
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- 顧客への事前の説明不足はトラブルのもと
- 次にテキスタイル、Tシャツ関係ですが、新しい技術というのは需要のあるところで進歩いたします。ライターというのは、戦場で負傷した兵士のために、片手でも火がつけられるということで発明されたようです。
アメリカではTシャツやトレーナーの需要が多いために、印刷機の開発もそれにあったものが開発され進んでいます。
印刷素材としては、綿が一番多いのですが、最近はポリエステルも増えてきており、綿とポリエステルが50%ずつの物が多くなっていますが、インキとの相性の問題が出てきますので、どこでもその素材に合わせた何種類かのインキを用意しています。
ポリエステル素材の場合は、印刷した後に乾燥させますが,その時に染料が溶け出してインキに混じってしまい、インキの色が変化してしまうということもあります。
印刷する前にお客さんにこういうことをよく説明しておかないと、トラブルの原因になります。
- スクリーン印刷の歴史はグラフィック分野
- スクリーン印刷の歴史はなんと言ってもグラフィック分野でありまして、他の印刷にはない高い芸術性を持っている印刷でもあります。ポスター、カレンダー、書籍の表紙,それと厚盛で付加価値を高めるなど活躍をしています。
書籍やオフセットでは、完成に近い状態で回ってきますから、ここで不良品の発生というのは困る訳です。
あるケースでは、書籍の印刷でひとつの不良が出たのですが、そのために派遣社員を10人雇って10日間検品をした。ところが不良品は10万冊印刷した中でその一点だけだったという事例もありました。
この場合はお客さんが大手印刷会社でしたが、相手の営業マンが仕事を良く知らないために、その先のお客さんに対する説得が出来ないということでした。
また、スクリーン版画というのがありますが、これなどは同じ赤でも20色を使いますから、20回重ね刷りをしていく訳です。全体ではもっと多い色数のものも沢山ありますが、後一色というところで間違ったらどうするのかと聞いたところ、校正刷りでOKを貰ったら、それと同じ物を作るので絶対に不良は出さないと言っていました。
- 長台印刷はわが国独特の印刷方式
- 次に長台印刷ですが、これは日本独特の印刷方式で、普通は版を固定して材料をその版に引いて印刷するのですが、この場合は製品を固定して版を移動させていくという方法です。
以前はTシャツなどもこの方式でやっていましたが、中国、韓国で安いものが出てきましたから、今ではロットの小さいものとか、短納期の物、品質的にうるさい物しかやっていません。
素材は塩化ビニールが多いのですが、その中に入っている可塑剤が影響して、インキが密着しなくなるという問題があり、そのために見積もりコストとは別に、ふき取り作業をしなくてはなりません。
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- プラスチック素材の利用で工業用品分野が
- 今スクリーン印刷で一番多いのは工業用品分野で、プラスチック素材に印刷するというのが多くなっています。カメラ、電気製品、パソコン、携帯電話、スマートフォンなどです。
昭和30年代後半に初めて国産の半自動印刷機が完成して普及しました。昭和40年代には、軽い、薄い、小さいという要求に応じて、今までは銅線を貼っていたものをスクリーン印刷で印刷してしまうことによって、軽い、薄い、小さいということが進んだ。
従来は真鍮やアルミなどの金属を使っていたものが樹脂素材に変わり、透明のプラスチックを機能的に利用するようになってから、スクリーン印刷の需要が急速に伸びました。こうした工業用品分野は、非常に要求も厳しく、必要な事前の取り決めをしないと、とんでもないことになります。
こうしたプラスチック素材の印刷は、ほとんど裏から印刷をします。表から印刷をしますと、インキが剥がれてしまうこともありますので、必ず裏から印刷します。
ただ、裏から刷りますから、1ミリの厚みの物と2ミリの厚みの物、0.5ミリの物では色が違います。同じ塩ビ、ポリエステルのフィルムでもメーカーによって加工工程によって微妙に違うんです。ですからその都度色あわせをしていかなくてはなりません。
当然色の限度を決める色差計というものがありますが、ここからここまではOKだよという基準はありますが、結果的にデザイナーが見てOKをしなければ絶対に決まりません。ですから朝から来て夜中まで色あわせをしているというケースが私どもの会社でもあります。
一番困るのは、決定権のないデザイナーが来るということです。これでいいですと言って帰って、翌日上司に見せたらダメだと言われたから、もう一度お願いしますというケースは良くあります。
国内で作って組立てを中国でやる場合は、中国側の担当者と意思疎通を図らないと、中国の方は非常に目がいいですから、限度内の製品であっても、検品の段階でどんどんはねてしまうというケースもあります。
- 必要最低限の基準設定は必要だが高いハードル
- 先日ラベル組合さんのアンケート調査を見せて頂きましたが、その中に不良率2%くらいは認めて欲しいというのがありましたが、1万枚刷って200枚のロスを出していたのでは、我々の業界では即刻、出入り禁止になります。
今日のテーマでもあります業界一律の統一基準を作るというのは、非常に難しい問題です。顧客が違う以上、ひとつの基準の中でお客さんがノーと言えばしょうがない訳で、力関係もありますし。
業界基準がどこまで通じるのか、これは非常に疑問があるし、高いハードルだと思います。しかし、必要最低限の基準の設定というのはあるべきだと思いますし、必要だろうとは思っています。
そういう意味では多岐に渉るスクリーン印刷よりも皆さんのシール・ラベル印刷の方が、一定の基準を作るということの可能性は高いと思います。
(この記事は6月9日に山梨県石和温泉にて開催した組合研修旅行の際の、全日本スクリーン・デジタル印刷協同組合連合会の吉田弘会長の講演を二回に分けて要約・編集、まとめたものです。文責・本間)
日印産連「労働衛生協議会」を設置 |
胆管がん問題で実態把握と防止策を |
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社団法人日本印刷産業連合会(略称:「日印産連」、東京都中央区、会長:足立直樹)は、印刷事業所従業員の労働環境をさらに改善し、「化学物質による健康障害防止対策の取組」の強化を図るため、平成24年7月12日(木)に第1回労働衛生協議会を開催し、平成24年度の実施計画を策定しました。
日印産連では、校正印刷会社従業員の胆管がん発症問題の報道があった後、予防的観点から会員団体、会員企業に対し健康障害防止対策を周知し、実態調査を実施しました。
また、厚生労働省からは、一斉点検の結果、多くの事業所で有機溶剤中毒予防規則の適用状況に何らかの問題があったという旨の公表がなされました。
日印産連はこの結果を重く受け止めに、本年5月下旬から6月にかけ実施した会員企業の実態調査結果を踏まえ、学識経験者、労働安全専門委員、印刷業界団体委員、印刷資材団体・メーカー委員計26名で構成する第1回労働衛生協議会を開催し、次の五つの項目の活動を行っていくことを決定しました。
(1)印刷業界内の労働衛生関連の実態把握と課題抽出
(2)印刷事業所の労働衛生法令順守と健康障害防止策の検討
(3)印刷事業所への労働衛生法令順守と健康障害防止策の啓発
(4)社会的不安の解消と印刷業界信頼回復に向けた施策の検討
(5)活動結果の評価と次年度以降の展開策の検討
具体的には、「印刷事業所における労働安全衛生対策セミナー」の実施(平成24年7月27日〜8月9日、全国七箇所…東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡)、印刷事業所向け啓発・対策パンフレット並びに従業員・従業員家族向け等パンフレットの作成、配布を行います。
また、GP認定制度※(工場認定、資機材認定)の活用、印刷事業所に適した排気装置・保護具の使用、安全性の高い資材の選択など、具体的な健康障害防止対応策を検討し、印刷業界内(非会員企業含む)に広く周知することとし、年度末には活動結果の評価(会員企業への改善度合等実態調査)を行う内容になっています。
- (これまでの経緯と日印産連の活動)
- 校正印刷会社従業員の胆管がん発症及び死亡に関する問題は、当連合会としても印刷関連事業所の作業環境を見直す問題として認識しております。
平成24年5月21日に厚生労働省から「印刷業における化学物質による健康障害防止対策について」の要請文が日印産連に出されています。日印産連としては翌日の5月22日に会員団体に対し、予防的観点から労働安全衛生法に基づく作業環境対策の適切な実施を促すとともに、五月下旬には日印産連傘下の全会員企業約9300社に対し、健康障害防止対策に関する実態調査を実施しています。
また、日印産連では、従来から印刷職場における作業環境の改善を図ることを目的に、「印刷と有機溶剤」、「印刷職場の労働衛生管理」等の手引書を発行し、説明会を実施していますが、さらに、印刷産業界全体の環境配慮を積極的に推進するため、平成18年度から印刷産業界環境自主基準による「グリーンプリンティング認定制度」を設立し、展開しています。特に資機材を認定する制度では、オフセット印刷工場で使用する洗浄剤、エッチ液、現像機、プレート(印刷版)、製版薬品を対象として、作業環境に与える影響も評価対象とし、平成24年6月現在で262製品の認定を行っています。